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してはいけません。

 

何の話かというと、偏差値の話です。

 

塾報ではちょっと書いたことがあるのですが高校受験と中学受験と大学受験では、偏差値の意味合いが異なります。

 

 

一般的にですが、中学受験は、比較的学力が高い子たちを対象としています。

 

そして、そういう子たちがこれまた特殊な訓練を積んで試験に臨む。

 

ですから、中学受験で言う偏差値50というのはそういう子たちの中での真ん中ということを意味します。

 

ここには、そういう中学受験向けの勉強をしていない子は、含まれていません。

 

ここに、中学受験向けの勉強をしていない、普通の子が試験を受けて紛れ込んだらどうなあるでしょう。

 

当然、模試の種類にもよりますが偏差値50になど到底満たないでしょう。

 

もしかしたら、40にすら届かないかもしれません。

 

つまり、中学受験における偏差値というのは、上位者たちの中で、どれくらいの位置にいるのかということを示しています。

 

 

では、高校受験は?

 

高校受験の場合、中学受験で難関校に受かった子たちは高校受験用の模試は基本的に受けません。

 

そりゃあそうですよね。

 

受ける意味がないのですから。

 

そして、特に勉強してきたわけでもないけれど、まあ、高校には行っておきたいし、大学も行きたいかな(当然行けると思っている)子たちも受けます。

 

つまり、高校受験の偏差値は、同学年における上位者は一部(もしかしたら半分くらい)はいなくて、いわゆる下位層に当たる子たちも多く受ける中での自分の立ち位置ということになります。

 

何が言いたいかわかります?

 

高校受験における偏差値50というのは、同学年全体における真ん中を意味しないということです。

 

むしろ、真ん中よりは下です。

 

 

そして大学受験になると、中学受験組と混ざった中での偏差値になります。

 

また、下位層は大学へは進学しないことも多く、受験生全体の学力層は高めになります。

 

さて、どういうことか。

 

高校受験における偏差値は、大学受験における偏差値とは同等ではないということです。

 

中学受験における偏差値の方が、大学受験の偏差値に近いのでは? と私は思っています。

(あくまでも私個人の見解です。異論はあると思います。)

 

ということはですよ、例えば、都立戸山。

 

高校受験で都立志望者の多くの人がうける進研Vもぎでの偏差値はだいたい65です。

 

大学受験をしたい方は、都立戸山高校から、どの大学を受験するか考えましょう。

 

国立?早慶?

 

きっと、そのあたりを考えると思います。つまりは、上位に名を連ねる大学ですよね。

 

では、例えば早慶の偏差値は?

 

河合塾が出している偏差値を見ますと、学部のより幅はあれど65~70くらいです。

 

あ、なるほど、適正なラインか。三年間それなりに頑張れば、射程圏内か。

 

 

 

違う!

 

 

全くもって違う。

 

むしろ、お話になっていないというレベルだと認識すべきです。

 


 

たしかに都立戸山の偏差値は65かもしれない。

 

しかし、これはあくまでも高校受験とかいう限りなく狭い狭い世界観、最上位層が半分くらいいない世界観における偏差値です。

 

上位者が受ける駿台模試での偏差値を見ますと、可能圏がだいたい52。確実圏がだいたい57です。

 

上位者たちが受ける模試の中では、都立戸山は真ん中よりちょっと上という程度。

 

偏差値60にも満たないんです。

 

 

進学実績を見ましょう。

 

2020年の戸山高校の進学実績は

 

東大12名、京大8名、旧帝大+一橋+東工大41名

早慶上理ICU226名

 

あれ? 結構すごい?

はい、なかなかすごいと思いますよ。

しかし、早慶上理ICU226名は重複がたくさんいるはずです。

 

戸山高校の人数は一学年300名くらいです。

そのうちどれだけの人が、早慶上理ICU以上に行ったのでしょうね。

 

多くて100くらいかな?と思います。

(大学受験の感覚は私にはわかりませんので、勝手な推測でしかありませんが。)

 

つまりですよ、戸山高校に行ったって、上位1/3にはいないと、早慶とかそのレベルは厳しいということです。

 

ちなみにこの数値、浪人も混ざっていると思われるので、現役だともっと少ないでしょうね。

 

 

別に、戸山高校を批判するつもりは一切ないですからね。

 

こういう偏差値のギャップは高校受験から大学受験ではかなり頻繁に起こっています。

 

偏差値ギャップがない/少ないのはおそらく、私大付属と開成や渋幕などの本当に最上位の子たちだけだと思います。

 

 

2,3年前に作ったものですので、今とは多少のずれがあるとは思いますが、こういうことがおきているんですね。

附属は除くと言いながら、いくつか附属が入っているのは気にしないでください。

 

高校受験では、上位の私立高校が抜け、大学受験ではこれらが帰ってくる。

 

また、全国の怪物たちも全国レベルで参戦してくる。

 

そういう子たちとの勝負になるわけです。

 

 

どうも、高校受験をする子たちは、こういうことが分かっていないんですよね。

 

そりゃあそうですよね。

 

そういう世界を見たことがない子たちが大勢いるのですから。

 

そして、そういう子たちが偏差値60とか65とか、そういう高校へ入って、大学受験のレベルを見誤って、結局失敗する。

 

そういうことが非常に多い。

 

高校受験をする生徒たちは、よくよくこのことを理解しておいてほしいですね。

 

高校受験における偏差値は、大学受験では-10するつもりでいなければならない。

 

とすると、いかに自分の勉強量が少ないのか、どれだけのことをせねばならないのか、そういったことが少しは考えられるはずです。

 

 

受験校志望者、その程度の勉強量で、高校受験はギリギリで乗り越えられたとして、大学受験を乗り越えることはできますか?

 

附属志望者、大学受験に耐えられる実力を示さねば、附属というものは受からないのですよ。

 

つかみ取りたいものがあるのなら、圧倒していなさい。

 

勉強量の不足は、、こういったことが分かっていないから/高校受験を乗り超えればいいと思っているから、高校受験がゴールだと思っているからですよ。