承認を求める社会① | ZENT進学塾

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塾報に掲載している通信の、過去に記載したものをブログに載せていこうと思います。

スマホに関する内容です。

かなり長いので、小分けにして掲載していきます。

導入として、本日は欲求について。

 

【欲求】

 

マズローの欲求五段階というものがあります。

 

①生理的欲求(食欲、睡眠欲、性欲)

 

②安全欲求(雨風をしのげる住居、外敵から身を守れる環境)

 

③社会的欲求(集団に属する、仲間がほしい)

 

④尊厳欲求(認められたい、必要とされたい)

 

⑤自己実現欲求(自分の能力を引き出して創造的な活動がしたい)

 

という順で、下に行くほど高次元な欲求となります。

現代日本において、①と②は生まれた時からすでに満たされています。となると、問題になってくるのは③からの欲求をどのように満たすのかです。人は生まれながらに家族という集団に属しているので、実は③も一応は満たされています。

 

しかし、それは幼いころまでで、幼稚園、小学校と進んでいく中で「友達が欲しい」といった高次なものに移っていきます。

 

そして、思春期になるころには家族という集団から離れ、学校の仲間、部活の仲間、塾の仲間、好きな事を話す仲間といったものを強く望むようになっていきます。

概ねこの欲求も満たせますが、中にはいじめを受けてしまったり、うまく輪に入れず、満たされないままになってしまう子もいます。


この③は所属欲求とでもいうべきでしょうか。前回の話(これ以前に書いていた通信の内容です)とも大いに関連がありますね。

のけ者になりたくないという心理。気がつけば自分だけが情報から取り残されているのではないかという恐怖。これらは所属欲求からくるものと考えられます。

 

本来この欲求は学校や地域住民の集まりなどの地域コミュニティーの中でみたされるものでした。

 

ところが、ネットの普及とともに状況は変化します。

ネット上には様々な情報があり、簡単にその情報にアクセスできるようになりました。

その結果、子ども達が知ることのできる世界が増え、それらはかなり細分化されています。

そして、ネットの世界はひとたび好きなことへの扉を開けば、無限に感じる奥行きを見せてくれます。

しかもいくらでも細分化と統合をしてくれます。

 

思春期をこえるくらいまでの子は没頭しすぎて、他のことに目を向けないことが多々あります。

その結果、子ども達の興味の世界はネットのおかげで広がったようで、実は狭くなっているという現象が見受けられます。

 

好きな事に関しては大人を軽く凌駕するレベルで詳しい。しかし、そうではないことは一切知らない、といったように。

 

少し話はそれましたが、三つ目の社会的欲求を満たすのは、本来地域コミュニティーが担ってきた役割でした。

そこに現在ではネット上のコミュニティーが追加されています。

別に悪いことだとは思っていません。

むしろ、同じ興味を持つ仲間を気軽に見つけられるようになったので、とてもいいことだと思っています。

他のことに関して無知なのは少し怖いなと感じてはいますが。

 

さて、少し本筋とは離れましたが、次の記事からが本題です。

 

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