こんにちは
7月23日(金)の開会式から8月8日(日)の閉会式まで…
オリロス(オリンピック・ロス)
なる新語が生まれるほどの17日間にわたる東京オリンピックでした。
(「オリロス」のイメージ)
私の場合は、ブログをお休みしてテレビ観戦をしながら…
オリンピックをテーマとした俳句の…
連作に挑戦
推敲に推敲を重ね…、「発展性はない」と思った句はバッサリと切り捨て…、「これは」と思った句は徹底的に見直し…
最終的に残した句の数は…
150
となりました
あらあら。。。
連作に没頭していたため、三週間ほどお休みしましたが…
今回は(も)俳句関連のブログをお送りします
最近続きますねぇ。。。
先日(8月12日)のプレバト俳句は、名人と特待生の真の実力が試される特別企画…
「俳句名人・特待生昇格降格一斉査定SP」
でした
今回の名人2名と特待生3名
そして永世名人の2名
(”平場”の芸人の句がなかったため)とても見応えがあり、
夏井先生の講評にも学ぶべき点が沢山ありました
今回の兼題は…
打ち揚げ花火
早速本題に入りましょう
① A.B.C-Z・河合郁人
「制服のキスの余韻や揚花火」
河合郁人さんの解説:
夏井先生の講評:
中七「余韻や」の詠嘆の是非が昇格試験ポイント。
査 定:
特待生5級へ1ランク降格
夏井先生の添削:
展開がベタ。
「余韻や」は無駄な詠嘆。
夏井先生の手直し:
「制服のキス揚花火いまひらく」
② 森口瑤子
「花火果て電車空く間のデンキブラン」
森口瑤子さんの解説:
隅田川の花火の帰りが混雑していたので…
神谷バーに寄り、名物カクテル・デンキブランを飲みながら電車が空くまで待った。
夏井先生の講評:
「果て」~「空く間」時間経過の表現の是非が昇格試験ポイント。
査 定:
名人初段へ1ランク昇格
夏井先生の添削:
俳句で時間経過の表現は難しい。
最後のデンキブランの押さえが良い
大人の世界を描いている
言葉を動かすとニュアンスが違ってくるのでこのままで良い
③ 松岡 充
「大煙火五臓六腑を鷲掴む」
松岡 充さんの解説:
子供の頃の花火が怖いくらい大きな音だったことを表現。
夏井先生の講評:
あえて大煙火を選んだ是非が昇格試験ポイント。
査 定:
特待生2級へ1ランク降格
夏井先生の添削:
(煙火ではなく)花火と書くべきだった。
煙火は煙と火、のろしといった意味もあるので、読み手を迷わせる。
音に特化するなら「花火」でいい。
五臓六腑は花火の句ではよく使われるので常識的な表現になってしまった。
④ 中田喜子
「まなざしや句読点なき恋花火」
中田喜子さんの解説:
福岡県筑後市の「ちっご祭り」。プロポーズが成功するとハートの花火を上げるお祭り。プロポーズした人の強い想いを上五中七で表現した。
夏井先生の講評:
「句読点なき」の比喩の是非が昇格試験ポイント。
査 定:
夏井先生の添削:
果敢に挑んでいる句
季語ではない単語+詠嘆。
最後に季語を入れるとバランスがとりにくい。それに挑んでいることを褒めたい
夏井先生の手直し:
「恋花火そのものに句読点がないから、「絶え間なくバンバンあがる花火?」と読んでしまう。
「恋の方が句読点のない真っ直ぐな思い」という意味なのであれば、奥の手・禁じ手が使える。
「恋、花火」と、恋と花火を切り離す。
「まなざしや句読点なき恋、花火」
これができれば2ランク上がっていた。
⑤ 千原ジュニア
「手花火の火に手花火と手花火を」
千原ジュニアさんの解説:
初めて家族3人で花火をしたが、自分の花火に奥さんが花火を重ねて火をつけて、さらに息子の花火に火をつけた。
初めて3人がそれぞれの気持ちで持っている花火を詠んだ。
夏井先生の講評:
助詞「の」「に」「と」「を」の是非がポイント。
査 定:
夏井先生の添削:
助詞の効果を完璧に把握された句
手花火の火を移す句は多いが3つ出すのは珍しい。
3つ出てくると家族を連想させる
最後の「を」で、小さな手花火を近づけて添えられると思える
ということで、今回の名人2名と特待生3名の皆さんは…
昇格2名、現状維持1名、降格2名となりました
さぁ、いよいよ次は永世名人お二人による「お手本」です
⑥ 永世名人 東国原英夫
「音なき音や八月の遠花火」
東国原英夫さんの解説:
音がない分、音が聞こえる。
8月はお盆で御霊が帰ってくる。
遠花火が御霊になって自分に語り掛けてくれるのでは、という句。
査 定:
夏井先生の添削:
「8月」という季語をよく理解している
詠嘆の「や」。8月の亡くなった人の声や叫びなどをあえて詠嘆したかったのでは、と思って掲載決定した
ここで夏井先生は、「『音のなき音』もあり」として…
「おっちゃん(梅沢さん)なら、「静けさ」のほうを良しとして、このような句にしたでしょう。」と、詠んだ句は。。。
「音のなきおとや八月の遠花火」
「梅沢風」と「東国原風」とでも言うのでしょうか、助詞一つで大きく変わるのですね。
⑦ 永世名人 梅沢富美男
「火を纏う遠州男児筒花火」
梅沢富美男さんの解説:
一瞬30秒でなくなってしまう遠州男児の心意気を詠んだ。
査 定:
夏井先生の添削:
中七下五が非常に力強い
漢字表記も迫力
語順も良い
たった一点。「纏う」だけが迫力がない。
「纏う」(まとう)のイメージは…
全部”迫力”で押していって欲しい。
「火まみれの」にするともっと迫力がつく。
「火まみれの遠州男児筒花火」
今回は多くの”学び”をいただきました
ということで…
今回は「打ち揚げ花火」で二句。。。
ではでは
ろっきぃがお送りしました