こんにちは 
前回で完結させようと思っていた「国旗に込められた想い」は、書いているうちに筆が進み、ついに１回分の容量を超えてしまったので、一挙に公開することができませんでした 
だって、国旗って“深い”んだもの～ 
インドを含めて多くの国旗には、その国の“象徴”がデザインされていることに気づいた私は、日本国旗とその他の国旗についても調べてみました 
今回のテーマについて書いているうちに、国旗に対する私の“興味”はどんどん広がり…
これはこれで纏めておきたくなりました。
私の興味の、ほんの一部ですが
をご覧ください
←新キャラです 
興味 その１．
「インド国旗のように、国の象徴を配した国旗はほかにもあるのだろうか
」
世界の国旗を眺めてみると…
出てくる、出てくる 
あまりに多いので、心に残ったアジアの国旗を６つ並べてみました。
カンボジア 韓 国 ブータン
カンボジア国旗の中央には、国の象徴的遺跡であるアンコール・ワットが描かれています。
韓国国旗の中央に描かれた赤と青の図柄は、次の二つの意味を持つそうです。
① 陰陽：森羅万象、宇宙のあらゆる事物は、互いに対立する属性を持った二つの“気”であり、万物の生成消滅といった変化はこの二気によって起こるとされる思想。
② 太極：陰陽思想と結合して、宇宙の根源として重視された概念。
また、四隅に配置された記号は「卦（け）」と言って、八卦（はっけ）のなかから四卦を選び、右から時計回りに☵（坎＝水）、☷（坤＝地）、☲（離＝火）、☰（乾＝天）と配置しています。
ブータン国旗は、中央にドゥクと呼ばれる“龍”が描かれています。これは、ブータンがチベット語の方言で「龍の地」として知られていることに由来しています。
ブルネイ ベトナム ミャンマー
ブルネイ国旗の中央には、イスラム教を象徴する“三日月”と、王室を表す“傘”、正義・平穏・繁栄・平和を表す“翼”、政府の福祉・平和・繁栄を象徴する“両手”が意匠化されています。
ベトナム国旗は「黄星紅旗（こうせいこうき）」と呼ばれ、中央の星は“五芒星（ごぼうせい）”といって、社会主義国における“国家の象徴”を表しています。
五芒星や星形を国旗としている国は、国連加盟国（１９３カ国）の約４分の１にものぼるそうです。
中国の「五星紅旗（ごせいこうき）」も五芒星
大きな星は中国共産党の指導力を、小さな４つの星は、労働者、農民、
小資産階級と愛国的資本家、知識人の４つの階級を表しているそうです。
ミャンマー国旗にも“星”が描かれていますが、こちらは、ミャンマーが地理的・民族的に一体化する意義を示しているそうです。
（以上、wikipediaなどから抜粋）
であれば…
ミャンマーで起こっている「ロヒンギャ問題」は、ミャンマー国旗の意義である“民族的一体化”に反する行為なのではないでしょうか
それとも少数民族は“民族的一体化”の妨げと理解すべきなのか… 
百万人を超えるとも言われるロヒンギャ難民
興味 その２．
「私は日本国旗のことを、どれほど知っているのだろうか」
日本国旗には、中央に日本を象徴する太陽が描かれています
法律（１９９９年に公布・施行された国旗・国歌法）上は、「日章旗」と呼びます
古来、日本では太陽を信仰の対象としていました。
私が子供の頃に読んだ絵本「日本神話」には、「天照大御神（あまてらすおおみかみ）が天岩戸（あまのいわと）に隠れた途端に、世界が闇に包まれる」というお話があり、子供の私は夜になると震えていました
天岩戸伝説の天照大御神（春斎年昌画、1887年）
天照大御神が岩戸から現れると、ホッとしたものです
「日の丸」の起源は定かではないようですが…
一説には…
壇ノ浦の戦い（１１８５年）では、平氏は御旗にちなんで「赤地金丸」を、源氏は「白地赤丸」を使用。
その後、平氏が滅亡し源氏による武家政権が誕生すると、代々の将軍は源氏の末裔を名乗り、「白地赤丸」の日の丸が受け継がれていったと言われています。
また…
天正３（１５７５）年に織田信長・徳川家康連合軍（38,000名）と武田勝頼軍（15,000名）が激突した長篠の戦いでも日の丸の旗印が使われていたようです
また…
山梨県には、現存する日本最古の日の丸があるんですって 
天喜４（１０５６）年に後冷泉天皇から源頼義へ下賜（かし）され、
その後、甲斐武田家に相伝されたと伝承されています
時代は飛んで…江戸時代
幕末の安政元（１８５４）年になると、日の丸は船舶用の国籍標識となり、その後は船舶用に限らず国籍を示す旗として一般化していきます。
安政５（１８５８）年の日米修好通商条約の調印式では、江戸幕府の代表は日章旗を掲げて臨んだそうです。
安政６（１８５９）年、江戸幕府は日章旗を「御国総標（おんこくそうじるし）」にするという触れ書を出し、日章旗は事実上「国旗」としての地位を確立しました。
さらに、慶応４（１８６８）年の鳥羽・伏見の戦いでは、薩摩藩と長州藩を中心とする軍勢は朝廷から「錦の御旗」（赤地金丸）を授けられて、正式に官軍となり戦いに臨んだのに対し、幕府方は（上記の）「御国総標」、つまり日章旗（白地赤丸）を掲げて戦ったのです。
御国総標（白地赤丸）を掲げる幕府軍
結果は官軍の勝利となり、江戸無血開城を経て明治時代に突入するのですが…
ここで…
「歴史の不思議」が
明治３（１８７０）年、なぜ明治政府は、国旗を勝者の「錦の御旗」（赤地金丸）ではなく、敗者の「御国総標」（白地赤丸）を採用したのか
もしかしたら…
日本国旗は、こうなっていたのかも知れません…
もしも「錦の御旗」（赤地金丸）が採用されていたら…
あわせて…
近年、隣国から干渉を受けている「旭日旗」についても考えてみました。
日章旗を基にして、白地に太陽光を表す赤系の光線（旭光）を用いた旭日旗については、隣国が「日本の軍国主義の象徴である。」として、使用の禁止を主張しています。
陸上自衛隊の「自衛隊旗」 （八条旭日旗）と
海上自衛隊の「自衛艦旗」（十六条旭日旗）
自衛隊旗と自衛艦旗の制定（1954年6月）
これに対し、当然に日本政府は、「旭日旗のデザインは自衛隊で長年使用されてきたもので、国際社会においても広く受け入れられている。」と反論。（２０１９年５月２４日）
しかし、一部のマスコミは隣国の主張を支持して、「軍国主義の象徴を無理やり肯定する歴史修正主義だ。」と、日本政府を非難しています。
私としてはそれぞれの主張は理解できますが、グローバリゼーションが進む現代社会のなかで、様々な局面において日本のプレゼンスを高めていくことが重要であると考えます。
さらに、日本は「専守防衛」を国策の基本としています。
この意味で、「軍国主義の復活」と批評するよりも、「自虐史観からの脱皮」を目指すべきではないでしょうか 
興味 その３．
「日本国旗に似た国旗があるけれど、何か関係があるのだろうか」
「パラオの国旗は、日本の統治時代への尊敬と友好の念から、日本国旗をモデルにした。」とか「バングラデシュの国旗は、日本へのあこがれから制定された。」といった話を聞きますが、本当なのでしょうか
この点については、tamam010yuheiさんの「歴ログ - 世界史専門ブログ」が明解だったので、抜粋させていただきます
日本国旗に似たアジアの国々の国旗
パラオ バングラデシュ ラオス
日本国旗に似たその他の国々の国旗
キルギス グリーンランド サハ共和国（ロシア連邦）
tamam010yuheiさんの「まとめ」によれば…
「たまにまだ、パラオやバングラデシュの国旗が日の丸をモチーフにしているという勘違いが語られることがあるので、それは間違ってることを理解していただけるといいと思います。」と仰っておられます。
納得です
続いては、“太陽”とくれば“月”
興味 その４．
「イスラム教の国の多くは、国旗にイスラム教の象徴である三日月が描かれているけれど、何カ国ぐらいあるのだろう」
９月11日のブログでご紹介した国だけでも、これだけあります。
モルディヴ マレーシア パキスタン
その他の回教国のうち、主な国旗を挙げてみると…
アゼルバイジャン アルジェリア チュニジア
トルクメニスタン トルコ リビア
そう言えば…
シンガポールの国旗にも三日月が描かれているのですが…
シンガポール
この三日月は回教国という意味合いではなく、「隆盛する若い国家」を表しているのだそうです。
しかし…
シンガポールの国旗に関して…
２つの大きな事実を発見
１９５９年に制定されたこのシンガポールの国旗について、当時のリー・クアンユー首相はのように書き残していたのです
① 「三日月」は、国内のイスラム教徒からの要望で採り入れた。
② 「５つの星」は、国内の共産主義者に配慮して、中国の「五星紅旗」をモデルにした。
（出典：The Singapore Story、Lee Kuan Yew, 1998年）
まさに…
「国旗にも政治あり」なのですね
興味 その５．
「世の中にはどれぐらい大きな国旗があるのだろう」
ということで、実際にはためいている大きな国旗を探してみました
１） まずは日本最大の国旗から 
１９９０年に行われた国旗奉納式
国旗奉納式の画像は、「ダディの国旗の世界」（www.worldflags.pt）様よりお借りしました。
２） 続いてはインド最大の国旗です
大きさは出雲大社の日章旗の約２倍
３） 最後に世界最大の国旗です
ポール（旗竿）の高さは、なんと１００ｍだそうです
いやぁ～、圧巻ですね 
国旗に関する私の興味はまだ尽きないのですが、とりあえずこれぐらいにしておきましょう
皆さまからのリクエストやコメントをお待ちしてま～す
次回もお楽しみに
ではでは 