10月22日(水)にテレビ東京で放送された、バス対鉄道対決旅第25弾。今回は内容を振り返りつつ、出題ポイントと感想について書いていきます。
バス対鉄道乗り継ぎ対決旅第25弾では、仙台城(宮城県仙台市)をスタートし、4つのチェックポイントでミッションをこなし、ゴールの中尊寺(岩手県平泉町)を目指します。バスチームは路線バス、鉄道チームは普通列車や快速列車のみ乗車可能です。この他、タクシー代が両チームに15,000円ずつ支給されるほか、各チェックポイントで1,000円ずつ追加されます。(抽選の結果、秋保温泉は3,000円追加)
この記事はネタバレ記事ですので、必ず本編をご覧の上でこの記事をお読みください。なお、ルート検証については、今回もタビリスの鎌倉先生が丁寧に解説されていますので、そちらをご覧くださいね。
0.コースについて
今回は仙台城から平泉・中尊寺を目指すコースですが、まっすぐ中尊寺へ向かうのではなく、山形県内にもチェックポイントが設けられており、宮城から山形へ向かい、宮城に戻ってから岩手県へ入るという流れになります。
チェックポイントは全4か所で、1つ目が仙台市の秋保温泉、2つ目が山形県寒河江市にある牛肉店の「山牛」、3つ目が宮城県大崎市にある「あ・ら伊達な道の駅」、4つ目が一ノ関駅でした。
1.仙台城→秋保温泉
バスチームは、るーぷるバスで仙台駅を目指そうとするも、るーぷるバスが大回りな経路をとることが分かり断念、歩いて仙台駅へ向かいました。
そんな中、ハシヤスメさんが仙台城と仙台駅の中間付近(晩翠堂前)で見事仙台駅行きのバスを発見。秋保温泉まで見事な乗り継ぎを見せました。さすがハシヤスメさん、抜け目がないです![]()
鉄道チームは愛子駅まで地下鉄とバスを乗り継ぎ、タクシーで一気に秋保温泉へ向かいました。秋保温泉は鉄道駅から離れているので、ここはタクシーで攻めるしかありません。
結果は2分差で鉄道チームが先着、3,000円ボーナスをゲットできました。正直、両チームともベストを尽くしていて、先着できるかどうかは運だったと思います。
2.秋保温泉→山牛(寒河江)
先着をとることができた鉄道チームは、愛子駅までタクシーに乗り、仙山線と左沢線で山牛へと向かいました。結果は見事、鉄道チームが先着ボーナスを勝ち取りました。
バスチームは、秋保温泉からタクシーを飛ばし、見事新庄行きの長距離バス(48ライナー)に乗ることに成功しました。この乗り継ぎは、48ライナーの存在を知っていないとできません。ルイルイであれば、48ライナーを絡めて乗り継ぎを組むだろうと、スタッフも想定していたと思います。
東根での乗り継ぎも見事にはまりましたが、山牛は寒河江駅からほど近いところにあるので、今回のように乗り継ぎがはまれば鉄道チームが圧倒的に有利でした。ここもバスチームはベストを尽くしたと思いますが、鉄道側のアドバンテージが強力でした。
3.山牛(寒河江)→1日目終了
バスチームは山牛に遅れて到着しましたが、ミッションを無事に終え、河北経由でさくらんぼ東根に出て、新庄行きの48ライナーに乗ることに成功しました。行きと同じように天童経由にしているとさくらんぼ東根へ到達できなかったようです。
河北を経由するルートは、おばたのお兄さんが事前にバス車内で時刻表を読み、見つけることができました。1日目に新庄まで到達しておかないと恐らく勝敗が決してしまっていたので、ここはおばたのお兄さんのナイスプレーでした。
鉄道チームの後をずっと追う形となりましたが、48ライナーにすぐ思い至ったルイルイ、仙台駅へのバスを見事見つけ出したハシヤスメさん、河北ルートを見出したおばたのお兄さんと、3人それぞれに良いプレーが1つずつ生まれ、2日目への勝負に繋げました。
一方、鉄道チームは乗り継ぎも順調で、全く歩くことなく仙台駅に到着しました。まだ先へ進むこともできましたが、仙台で早々に宿泊を決めました。1日目は総じて鉄道チーム優位にことが進みました。
ちなみに、第3チェックポイントの「あ・ら伊達な道の駅」でのミッション時間は9:00~18:00となっており、ここで両チームが並ぶようにゲーム設計がされていました。
4.2日目開始→道の駅
鉄道チームは仙台駅から始発列車に乗り、道の駅の最寄り駅である池月駅に順調に到着しました。バスチームも新庄駅から陸羽東線の代行バスに乗ってうまく乗り継ぎましたが、道の駅にも鉄道チームが先着しました。陸羽東線の本数は決して多くありませんが、道の駅は池月駅からほど近いので、ここも鉄道側のアドバンテージが強力でした。
5.道の駅→一ノ関駅
バスチームは当初、古川経由でバスを乗り継ぐことを考えるも、古川へのバスが数時間後であることを知り、築館まで直接タクシーで向かうことを選択しました。ここも、古川→築館→一ノ関とバスで乗り継げることを知っていないとなかなか思いつくのは難しかったと思います。ここはルイルイの豊富な経験が役立つこととなりました。
バスの時間をにらみ、タクシー代を温存したことも賢い選択でした。ただ、ここでバスチームがミスが出てしまいましたおばたのお兄さんが1人バス停を探しに行くも、はぐれてしまい危うくバスに乗り遅れるところでした。
ここは正直、気持ちが空回りしてしまいましたが、おばたのお兄さんの「チームのために何とかしたい」という気持ちは存分に出ていたと思います。
結果的に一ノ関駅にはバスチームが先着しました。鉄道チームも乗り継ぎにミスはありませんでしたが、ここはタクシーをうまく使ったバスチームが優位に立つことができました。
6.一ノ関駅→中尊寺
一ノ関駅でのミッションは、厳美渓(げんびけい)と猊鼻渓(げいびけい)の2か所をめぐるというものでした。厳美渓と猊鼻渓、どちらを先に回ってもよいというところに、難しさがありました。第4チェックポイントをうまく攻略できたほうが勝利するという設定だったわけです。
一ノ関駅から猊鼻渓へのバスは1日3本しかありませんが、バスチームはそのうちの13:00発に乗ることができました。バスチームは猊鼻渓→厳美渓の順に手堅く進み、中尊寺に先着して見事に勝利しました。
一方、鉄道チームは一ノ関駅で信じられないミスをしてしまいました。猊鼻渓へはJR大船渡線で行けるにも関わらず、鉄道では行けないと誤認してしまい、猊鼻渓へはタクシー、厳美渓へは歩きで行くという戦略をとってしまいました。
歩きの最中にミスに気づいた一行、鎌倉先生によると「ミスに気付いた後でも勝ち筋はあった」わけですが、そのミスを立て直すことはできず、あえなく5連敗となりました。
7.総評
今回はお互い徒歩区間も大してなく、タクシーの使いどころも限られていたので、両チームともルート選択の難易度は低かったと思います。タクシー代も15,000円ずつ支給されていたので、過酷な徒歩はしないで済むゲーム設計となっていました。
チェックポイントは、秋保温泉と厳美渓以外は鉄道駅に近いところにあったので、鉄道チームが断然有利なゲーム設定になっていました。鉄道チームは4連敗中だったので、そこはスタッフが気を遣ったようにも見えました。
あと、鉄道やバスのダイヤだけでゲーム設定をすると、私のように裏を見る人に展開がすぐ見えてしまうこともあるのか、ミッションをいかに早くこなせるか、ミッション結果によりタクシー代が変動するような仕掛けを作り、ゲームの展開がすぐに見えないようにしているなと感じました。
8.鉄道チームとバスチームの差
バスチームは、3人ともバスを進んで探し、よりよいルートがないかを地図や時刻表で探していました。築館でのミスで肝を冷やすことになりましたが、それでもチームを前へ進めようという気持ちが感じられました。
一方、鉄道チームは1日目に優勢だったからか、空気が本当に緩んでいたので、危うさを感じました。この空気の緩みが2日目の事件の遠因の1つだと感じました。
結果には影響しないかもしれませんが、手を尽くすなら1日目は仙台で宿泊せず、陸羽東線の古川駅まで進んでおくという手もありました。古川駅は新幹線駅なので、宿泊施設はあります。1日目のうちに陸羽東線の発車時刻を把握し、2日目の作戦をゆっくり練ることもできたはずです。
また、バスチームと鉄道チームの差として、「先のルートを読む」ということが挙げられます。特にルイルイは常に地図を見て、先のルートを検討しているので、乗り継ぎをする前の準備を入念に行っている印象を受けます。
鉄道チームは一ノ関駅への移動中、一ノ関駅へのミッションが何なのかについて話しており、「厳美渓か猊鼻渓かどちらかに行くのではないか?」といった話も出ていました。であれば、その段階でみんなで地図を見て、「どのようなルートで行けるか?」ということを考えておいてもよかったように思います。
鉄道チームのルート選択は、軍曹一人で行っていました。他の2人も含め、もう少し情報収集をしていれば違った結果になったかな、と感じました。まぁ、バラエティ番組なので、そこまでムキになって語る話ではないのですが![]()
10.終わりに ~鉄道チームが連敗を止めるために~
今回の結果により、バスチームが5連勝、鉄道チームが5連敗となりました。鉄道チームが勝つために必要なことは、事前の準備、これに尽きると思います。ルート選択を間違えないのも大事ですが、常に先を読み、どのような交通手段・ルートが使えるかを事前にもっと検討しておくとよいのではないかと思います。その準備をもっとしておけば、一ノ関での悲劇は防げたと思います。
別企画になりますが、ローカル路線バスの旅W第5弾では、序盤でバスを乗り逃すというミスが発生しました。このときは、そのミスを教訓に「ターミナルに着いたら、とりあえずすぐに出発しそうなバスを全てメモする」ことをチームで心がけ、それがのちの乗り継ぎで功を奏しました。とにかく情報を集めまくるというのは、結果に表れると思います。
最後に、軍曹は地図を読むのを苦手としているので、地図を読むのが得意な人がメンバーにいると心強いかと思います。
今回でバスチームが5連勝、バスチームが13勝、鉄道チームが12勝と、ついにバスチームが勝ち越しました。次回、バスチームがさらに躍進するのか、鉄道チームが五分に戻すのか、注目です。










































