JR東日本が昨年12月15日に発表した2024年3月ダイヤ改正の概要において、長らく房総特急「しおさい」「さざなみ」「わかしお」として活躍してきた255系車両(9両編成)を、ダイヤ改正でもって引退させる旨を明らかにしました。
というわけで、去る2月10日、惜別乗車をしに東京から蘇我まで乗ってきました。なお、記事中の列車の時刻等については、2024年3月ダイヤ改正以前のものですのでご注意ください。
調査日:2024(令和6)年2月10日(土)
1.255系に乗ってみた
鶴見線・南武支線に新しく投入された車両の乗車を終えて、都内で所用をこなしたのち、東京駅から特急「わかしお」に乗り込みます。今回乗り込むのは、東京15:00発の特急「わかしお11号」です。内房線の特急「さざなみ」、外房線の特急「わかしお」は、東京駅の京葉線ホームから発車しているため、長い長い乗換通路を歩き、やっとたどり着きました。
ホームには、既に特急「わかしお11号」が入線していました。
15時ちょうどに、定刻で東京駅を発車します。京葉線自体はもう数えきれないほど乗っているので、見慣れた景色が広がりますが、時折見える海がいいですね
列車は海浜幕張、蘇我の順に停車。海浜幕張では指定席、自由席いずれも5~6人ほど、十数名が下車していきました。東京~海浜幕張間は快速でも30分かかるうえ、ディズニーランドへ向かう客などで混雑するので、それを避けるために特急を利用した人もいたと思われます。なお、海浜幕張から乗車した人は3~4人でしたが、全員自由席に乗車していきました。
東京を出て33分、蘇我駅に到着です。千葉方面からやってきた快速上総一ノ宮行きと乗換ができるようになっていました。
蘇我では私を含め15名前後が下車しました。入れ替わりに10人ほど乗車していきましたが、自由席に乗り込んでいきました。通勤時間帯でもない限り、自由席が満席になることはないということもあってか、途中駅からの乗客はことごとく自由席に乗り込んでいきました。
2.特急「わかしお」11号の利用状況
特急「わかしお」も2024年3月ダイヤ改正で減便されることが決まっており、今回乗車する東京15:00発の特急「わかしお11号」は廃止されることとなりました。(下図はJR東日本プレスリリースから引用)
日中にも特急「わかしお」が減便されるということで、乗車状況をざっと調べてみたところ、以下の通りとなりました。
自由席のほうが多いかと思いきや、東京駅発車時点では指定席利用者のほうが多かったです。えきねっとで特急券を購入すると自由席との差額がわずかであること、3連休初日ということもあり、席をあらかじめ押さえておこうと考えた人もいたためと思われます。
しかし、昼下がりながら3連休初日の晴れの日という条件にも関わらず、普通車の乗車率は4割未満という厳しい数字となりました。2~3人数え間違えている可能性もありますが、仮にこれより10人多く乗っていたとしても乗車率は4割に届きません。この数字を見てしまうと、日中の「わかしお」が1往復減というのも納得せざるを得ません。(とはいえ、減便は非常に残念です…)
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。個人的には何度もお世話になってきたので、255系引退は寂しいです。ただ、255系は既に登場から20年以上経過しており、コンセントがついていないなど、設備面では見劣りする部分があるのも確かです。
ということで、新型車両投入、となればよかったのですが、「さざなみ」「わかしお」については、減便したうえで既存の車両(E257系500番台 5両編成)で賄うこととなりました。利用が伸びないことで、新型車両の投入も見送られてしまうというところに、現状の厳しさがうかがえます。
4.追記
ところで、255系に乗車した後に、255系の定期運用がもうしばらくの間続くことが判明しました。どうやら、全車指定席化が定着するまでの間、座席数に余裕を持たせるため、ということのようです。
通勤快速廃止の一件といい、どうも今回の千葉支社のダイヤ改正はちぐはぐな面が多すぎる気がしますが、いかがなものでしょうか…
今回の255系乗車に関する映像資料も作成しています。こちらもどうぞご覧ください☆