12月16日(土)にテレビ東京で放送された「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W第2弾」。今回は山形県の湯野浜温泉(鶴岡市)から、青森県津軽半島の最北端・龍飛崎(外ヶ浜町)まで、3泊4日で行くというお題でした。

 前回は非常に易しかったお題が一転、今回は難しいお題となりましたが、果たしてメンバーはこの難題にどう立ち向かったのでしょうか??

 今回は赤江さんと三船さんは前回に続いて出演、前回出演した高城さんにかわって、たけうちほのかさんがメンバーになりました。オンエアを見ると、高城さんのスケジュールが合わず、たけうちさんに白羽の矢がたったようです。

 

<注意>

 この記事はネタバレ100%ですので、必ず本編をご視聴の上で、この記事をご覧ください。2024年1月6日(土)までの間であれば、下記リンクから見ることができます。

 

 

 また、この記事は一個人の感想ですので、予めご了承ください。詳細なルート検証につきましては、今回も鎌倉先生が丁寧に分析されておりますので、そちらをご覧ください。

 

 

 では、まいります。

 

1.酒田管内 路線バス撤退の衝撃

 一行は湯野浜温泉をスタートし、鶴岡を経て酒田へ向かいます。しかし、酒田に到着したところで、路線バスがないと知った一行は愕然とします。

 鎌倉先生の分析記事にもありますが、酒田エリアにはかつて庄内交通の路線が通っていましたが、昨年夏に全路線が撤退してしまい、鶴岡~酒田間の路線バスと、酒田市街地を巡回するコミュニティバスだけになってしまったのです。

 視聴する前、私もこのお題に机上でトライしてみたのですが、酒田からどう進んでよいか分からず、呆然としました。ギブアップして検索サイトをフルに駆使してもルートが思いつきませんでした。

 私は「これメンバーは酒田で愕然とするよなぁ…どうするんだろう…」と思っていましたが、まさしくその通りの展開になりましたあせる結果論でいえば、酒田での停滞は痛かったといえば痛かったのですが、新庄方面へはJR代行バスで抜けられることが分かっていた以上、無理に北上せずじっくり作戦を練るというのは間違いではなかったと思います。

 なお、土休日であれば、酒田から羽後本荘まで高速バスの下道利用という手も使えそうに見えますが、この高速バスは事前予約制であるため、利用不可だったと思われます。

 

2 JR代行バスの誘惑

 酒田から北へ向かうバスはなく、まともに進めそうなのはJR代行バスを使って新庄方面に転じることでした。しかし、新庄へ向かってしまうと99%失敗する流れになっていました。

 私はこのお題を見たとき、「JR代行バスを使うんだろう」と思い、そちらに囚われていました。一行もJR代行バスに傾きかけていたようですが、そこをよく振り切って北上したと思います。

 

3 羽後交通バス 小砂川線

 1日目は苦労の末、何とか遊佐に宿泊。2日目も14km歩いて三崎公園前へ向かい、12:15発の象潟行きにぎりぎり間に合いました。

 三崎公園前と象潟駅を結ぶこの路線は「小砂川線」といい、羽後交通が運行していたのですが、令和5年11月30日をもって羽後交通は撤退、12月1日からはにかほ市コミュニティバスとして再出発しています。ロケがいつ行われたのかは分かりませんが、恐らく11月下旬の月~木曜なのでしょう。

 

 

 

 コミュニティバスとなって以降の小砂川線は、朝と夕方に1往復ずつしか設定されていません。そのため、令和5年12月以降であれば、このお題の正解ルートは「ない」ということになると思われます。

 

4 道の駅でのロスについて

 今回最も話題になったのが、道の駅ふたついでの買い物でしょう。まぁ、ミスなのですが、それまでの経緯を考えると、あの買い物は致し方なかったかな、とも思います。

 1日目はどこへ進んでいいか分からない中、雨風吹き荒れる中歩きに歩きました。そして、1日目・2日目ともに宿泊地が見つからず、野宿寸前までいきました。

 正直、これまでのバス旅の中で最も歩き、そして最も宿に恵まれなかった過酷な回だったと思います。そんな中で、施設が充実したあの道の駅があり、それまで張りつめていた緊張の糸が一瞬切れてしまったのかな、とも思います。

 ここで思い起こされるのは、パチンコ屋に立ち寄ったせいでバスを逃したというエピソードで有名な、ローカル路線バス乗り継ぎの旅第7弾です。あれもミスといえばミスなのですが、あの日は暴風の中ひたすら歩かざるを得ないうえ、休憩施設も見当たらないという状況でした。そのためか、「パチンコ屋に入る」と蛭子さんが言っても、ルイルイも中山さんも強く止めていないように思えました。

 私も登山や街道歩きで、雨風が吹き荒れる中歩いたことがありますが、平時とは比べ物にならないほど疲れた経験がありますあせるやはりバス旅って過酷なロケだなと、改めて感じさせられました。

 

5 まとめと気になったこと

 ルート検証をみれば、時間的な余裕を持たせてあり、超難問とはいえないとは思いますが、じゅうぶん難問だったと思います。特に1日目での酒田でのルート検証は非常に難しく、代行バスにつられて新庄に行ってしまい、1日目にして成功の可能性がほぼ消滅という可能性すらありました。また、10km以上の徒歩も避けられない設定になっており、体力も要求されました。

 第1弾が非常に簡単だったので、差が激しかったですね(^^;;;

 

 一つ気になったのは、宿泊施設が少ない場所が多かったということ。宿泊施設がなかったせいで、1日目は深夜に7km歩き、日付が変わってからホテルに投宿することになりました。2日目に至っては宿泊施設がなく、見かねたスナックのママが3人をスナックで1泊させる事態になりました。

 宿泊ということについても、ヤラセなしでガチでやっているな、ということは伝わるのですが、出演者の安全を考えると、本当に良かったのかな?とも思ってしまいます。何といっても、1日目のラブホの従業員と、2日目のスナックのママには確実に迷惑がかかっています。女性3人組の旅ということを考えても、宿泊施設については制作陣がもっと考慮する必要があるのではないか、と感じました。

 

 ともあれ、3人が極限まで頑張ったこともあり、番組自体は最後まで楽しむことができました。女性3人組ということで、今までのバス旅にはない雰囲気もあり、私自身はそこに魅力を感じます。次回はどうなるか分かりませんが、楽しみです。