西園寺さんの県庁所在地を通らずに日本縦断を分析する、第2回は中国地方編です。最初からいきなり立ちはだかる熊本市を迂回するため、天草・島原諸島をフェリーとバスを使って乗り切り、九州の玄関口・小倉までやってきました。
ここからは中国地方を進んでいくことになりますが、ここも要所に県庁所在地が陣取っており、攻略には知恵がいりそうですよ・・・
この記事はネタバレになりますので、必ず本編をご覧の上で、記事をお読みくださいね
では、実際ルートから確認していきましょう。
3日目
小倉駅11：27→(山陽新幹線「こだま848号」）→厚狭駅11：48、13：31→（JR美祢線）→長門市駅14：35、14：49→（JR山陰本線）→萩駅15：23…(徒歩）…東萩駅16：58→（JR山陰本線）→益田駅18：10、18：52→（JR山陰本線 特急「スーパーおき6号」）→出雲市駅20：34
4日目
出雲市駅10：30→(高速バスみこと号）→三次インター12：11、12：16→(備北交通バス）→三次駅12：24、13：02→（JR芸備線）→14：21、14：37→（JR芸備線）→新見駅16：01、16：54→（JR姫新線）→津山駅18：31、19：30→（JR姫新線）→佐用駅20：31、20：46→（智頭急行線）→上郡駅21：04、21：21→姫路駅21：54
ということで、4日目にして中国地方を脱出できました。本数の少なさに苦しんだり、ルート選択が難しい部分もありましたが、順に検証します。
〇小倉で朝寝坊していなければ
2日目の小倉到着が夜遅かったこともあり、3日目は思い切り寝坊をしてしまい、出発が昼前となってしまいました。もし早起きできていたら、どうなっていたでしょうか。
小倉駅7：09→(JR鹿児島本線・山陰本線）→下関駅7：23、7：26→（JR山陰本線）→長門市駅9：36、10：02→（JR山陰本線）→東萩駅10：39、14：00→（JR山陰本線）→益田駅15：12、16：04→（JR山陰本線 特急「スーパーまつかぜ12号」）→出雲市駅17：50
出雲市からの広島行き最終バスは17：00発なので、間に合いません。ということで、出雲市ルートをとっていた場合は、実際ルートに収れんし、大勢に影響はありませんでした。しかし、別のルートをとっていた場合は、違った展開もありました。これについては後述します。
〇小倉駅から新幹線を使わなかったら
3日目に寝坊してしまった西園寺さんは、少しでも先へ進むために厚狭駅まで新幹線を使いました。もし、新幹線を使っていなかったら、どうなっていたでしょうか。
小倉駅11：32→(JR鹿児島本線・山陰本線）→下関駅11：46、12：00→（JR山陰本線）→小串駅12：46、13：25→（JR山陰本線）→長門市駅14：40、14：49→…
ということで、長門市から実際ルートに収れんします。美祢線ルートで行ったとしても、厚狭駅で実際ルートに追いつきます。結果論でいけば、新幹線に乗る必要はありませんでしたが、先の時刻がわからない以上は、少しでも速く先へ進むのがセオリーなので、新幹線に乗るという判断は妥当だといえます。
なお、動画でも触れられていましたが、山陽本線沿いに進もうとすると、どうしても山口市を経由することとなります。そのため、山陰本線か美祢線で長門市へ出て、長門市から山陰本線を東へ進むしかありません。
〇木次線ルート
4日目は出雲市から出発。高速バスで三次へと向かいましたが、路線バスとJR木次線を乗り継ぐルートもあります。
出雲市駅10：30→(高速バスみこと号）→下熊谷バスセンター10：59、11：42→(雲南市民バス）→木次駅11：49、12：00→（JR木次線）→備後落合駅14：33、14：37→（JR芸備線）→…
実際ルートより余裕はあまりないですが、三段スイッチバック区間も通るので、これも魅力的なルートです。備後落合からは実際ルートに収れんします。
〇三次での選択
バスを巧みに乗り継いで、三次駅に到着した西園寺さん。三次からは芸備線をそのまま東へ進むか、福塩線で福山へ出るかの二択を迫られ、芸備線ルートを決断しました。もし福塩線を経由していたら、どうなっていたでしょうか。
三次駅14：43→(JR福塩線）→府中駅16：34，16：41→(JR福塩線）→福山駅17：27、17：36→(JR山陽本線）→倉敷駅18：17、19：16→(JR伯備線特急「やくも25号」）→新見駅20：09、21：45→（JR姫新線）→中国勝山駅22：36
ということで、中国地方脱出はおろか、津山にすら到達できません。路線バスを乗り継いで南下する方法もありますが、結果は変わりません。したがって、芸備線ルートを選択したことは正しい判断でした。
〇浜田道ルート
県庁所在地を避けて中国地方を東へ進む場合、もう一つ考えられるのが浜田から中国山地に分け入る方法です。もし3日目に小倉駅で早起きできた場合は、出雲市まで行かずに、浜田で高速バスに乗り換えるほうが早く進むことができました。以下のように繋がります。
3日目
小倉駅7：09→(JR鹿児島本線・山陰本線）→下関駅7：23、7：26→（JR山陰本線）→長門市駅9：36、10：02→（JR山陰本線）→東萩駅10：39、14：00→（JR山陰本線）→益田駅15：12、15：22→（JR山陰本線）→浜田駅16：13、17：00→（高速バス「いさりび号」）→千代田西18：15…(徒歩2.8km）…千代田インター19：17→（広島交通高速バス）→三次駅19：53
4日目
三次駅6：00→(JR福塩線）→府中駅7：50、7：51→(JR福塩線・山陽本線）→倉敷駅9：26、9：36→（JR伯備線）→新見駅10：49、12：51→（JR姫新線）→津山駅14：29、14：33→（JR姫新線）→佐用駅15：30、15：49→（智頭急行線・JR山陽本線 特急「スーパーはくと10号」）→姫路駅16：24
浜田から広島へ向かう高速バスに乗り、浜田自動車道上にある千代田西というバス停で降ります。3km弱を歩くと、中国自動車道の千代田インターに行くことができます。ここには広島からやってきた三次行きのバスが毎時1本以上やってくるので、これを使うわけです。千代田エリアは北広島町にあり、ぎりぎりで広島市を回避できます。
この方法を使うと、3日目に三次に到達できます。4日目に実際ルートより早く行く場合は、福塩線経由となります。うまくいけば4日目の夕方に姫路まで到達し、4日目のうちに関西脱出も見えてきます。さらに、3日目に千代田エリアで小走りして乗り継げば、
千代田西18：15…(徒歩2.8km）…千代田インター18：45→（備後交通高速バス）→東城駅20：32、21：01→（JR芸備線）→新見駅21：36
ということで、3日目に新見まで到達できる可能性もありました。こうしてみると、小倉での寝坊も地味に痛かったといえます。しかし、小倉駅の到着は夜22時過ぎだったので、致し方ないでしょう。
〇前日に下関まで到達していたら
最後に、2日目は小倉宿泊となりましたが、時間的には下関まで向かうことも可能でした。もし2日目に下関まで到達できていたら、どうなっていたでしょうか。
下関駅5：39→（JR山陰本線）→長門市駅7：43、7：52→（JR山陰本線）→益田駅9：54、10：32→（JR山陰本線 特急「スーパーおき2号」）→出雲市駅12：10、15：30→（高速バス「みこと号」）→三次インター17：11…(徒歩2.6km）…三次駅19：21→（備後交通高速バス）→東城駅20：32、21：01→（JR芸備線）→新見駅21：36
出雲市ルートへ行き、最善を尽くせば、3日目のうちに新見まで到達できます。さらに、出雲市ではなく浜田で高速バスに乗り換えた場合は、さらに先まで進むことができます。
下関駅5：39→（JR山陰本線）→長門市駅7：43、7：52→（JR山陰本線）→益田駅9：54、10：32→（JR山陰本線 特急「スーパーおき2号」）→浜田駅11：04、12：30→（高速バス「いさりび号」）→千代田西13：45…(徒歩2.8km）…千代田インター15：05→（備後交通高速バス）→庄原駅16：13、16：25→（備後交通高速バス）→東城駅17：01、17：09→（JR芸備線）→新見駅17：44、18：48→（JR姫新線）→津山駅20：30
このように、3日目の段階で津山まで進むことができました。とはいえ、前日の2日目は小倉到着時点で22時18分、下関まで移動していた場合は22時半過ぎになっていたことから、翌日5時台の列車に乗るというのは難しかったでしょう。
そこで思い起こされるのが、口之津でのバス乗り逃しです。あそこでバスに乗れていれば、下関には2日目の20時前、長門市に22時半前に到着できていたので、もっと楽に3日目に新見までは到達できていたでしょう。そう考えると、口之津でのバス乗り逃しは非常に痛かったといえます。
〇まとめ
いかがでしたでしょうか。中国地方は鉄道もバスも本数が少ないため、1本の乗り逃がしが大きく響いてしまいます。そうしてみれば、島原半島でのバス乗り逃しが、ボディーブローのように効いたかたちとなりました。
しかし、そのあとのルート選択についてはミスはなく、一気に姫路まで進みました。さて、次は関西脱出が見えてくるところですが、果たしてどこまで進めるでしょうか？？