皆さんは東京から横浜に行くとき、どの列車を使っていますか。東横特急、京急の快速特急、東海道線の普通列車、このあたりを利用される方が大半ではないでしょうか。

 しかし今回、横浜に行く用ができた私は、あえて有料特急「踊り子」を使って行ってみることにしました。

 

 てなわけで、10月のある日、東京駅のホームにやってきました。乗るのは13:00発の特急踊り子15号です。

 

 車両はかつて中央本線で「あずさ」「かいじ」として活躍していたE257系。改造されて「踊り子」号の役目を担っています。

 

 平日とあって残念ながら車内はガラガラ・・・

 

 改造した車両のせいか、窓枠と椅子が合っていない・・・びっくりやや違和感を覚えつつ、指定を受けた席に座ります。

 13:00、東京駅発車。しかし、3分前に東京駅を発車した普通平塚行きがすぐ前を走っているため、品川駅まではノロノロと走ります。品川を出ると、川崎、横浜に停車していきます。駅間が長く、特急列車らしい走りを披露します。

 リクライニングシートでくつろいでいるうちに、あっという間に横浜に到着。10人ほど乗っていきましたが、降りたのは私だけのようでした。そらそうか(苦笑)

 

 さて、東京~横浜を移動するのに、特急「踊り子」利用はありなのか、というところですが、この区間に限って言えば速さに関しては優位性はありません。東京~横浜間で通過するのは新橋のみ。そのため、同区間では普通列車と所要時間は2~3分しか変わらないのです。

 しかし、快適な移動を求める場合は、話が変わってきます。ここでは、快速・普通列車自由席グリーン車利用と比較してみましょう。

 

検証その1 普通グリーン車と特急料金の比較 

 

普通列車グリーン券を購入 50kmまで 平日780円 土休日580円  51km以上   平日1,000円 土休日800円

「踊り子」特急料金    50kmまで 760円(660円)      51~100km  1,020円(920円)※通年同額

 

 ( )内で示されている特急料金は、会員制予約サイト「えきねっと」でチケットレス特急券を購入した場合の料金です。こうしてみると、100kmまでの区間であれば普通列車のグリーン料金と特急料金は大差がなく、場合によってはグリーン料金より安くなる場合もあります。

 「踊り子」の特急料金はほかのエリアに比べて割安に設定されているため、このような逆転現象が起こります。なお、同じ東海道線の特急「湘南」、高崎線の「スワローあかぎ」、常磐線の特急「ひたち」「ときわ」も、この割安な特急料金を設定しているため、同様の逆転現象が起こります。

 

検証その2 JREポイントの還元

 

 次に、Suicaで普通列車のグリーン券を購入した場合と、えきねっとでチケットレス特急料金を購入した場合の、JREポイントの還元率を比較してみましょう。

 

 

モバイルSuicaで普通列車グリーン券を購入:50円で1ポイント   還元率2%

カード型Suicaで普通列車グリーン券を購入:200円で1ポイント 還元率0.5%

えきねっとでチケットレス特急券を購入:還元率5%

 

 というわけで、普通列車グリーン車よりチケットレスで特急に乗車したほうが、ポイントがより還元されます。平日100km以内の利用であれば、グリーン車よりえきねっとで特急券を購入したほうが、料金が安いうえにJREポイントも多くもらえるため、平日はより特急利用が優れているといえます。

 

<まとめ>

 いかがでしたでしょうか。東京都内発着の特急列車は大半が全車指定席となり、かつての自由席特急料金より少し値上がりましたが、それでも割安な料金設定、えきねっとを利用して予約するとさらにお得になる仕組みが構築されており、うまく使えば安く速く快適な旅が楽しめます。あなたもちょっと賢く、特急を使ってみませんか??