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私は人生で大きな過ちを犯した。
その罪が刑期を終えたからといって消えることはない。
多くの人は私とすれ違っても元犯罪者だとは気づかない。
ただ私自身はどこかで元犯罪者だという気持ちは消えない。
消えないことが私にとって良いことだと思っている。
刑務所で自分が犯した罪に向き合えてたかといえばそうではなかった。
日々の人間関係に神経をすり減らし、一日を無事に終えることで精一杯だった。
意外かと思うが、刑務所内で刑務官から犯した罪についてとやかく言われることはない。
工場担当のオヤジは一切何も言わないといっていいくらい。
言われるのは、入所当所の配役審査会と仮釈放審査の時くらい。
その時間も聞きたくないといった身勝手な気持ちだった。
分かってるから言わないでくれって。
自分が傷つくことが怖く嫌だという卑怯者の発想。
人を傷つけていながら自分はと。
情けない話。
そういった私だから犯罪を犯したのだろう。
実際、本当の意味で罪と向き合えるのは出所してからだった。
出所後の孤独感、社会との接点をどうすれば持てるのかといった不安が自分の犯した罪を再認識させてくれた。
自分は元犯罪者なのだと。
刑務所に入るほどのことをした人間だと。
犯した罪、被害者を思い出すことが怖かった。
自分が傷ついてしまうから。
自分の精神状態を正常に保てなくなるから。
ただそこに私をサポートしてくれる人の存在がいた。
この方々と接するたびに感謝が生れ、安心感につつまれ自分の犯した罪と向き合えるようになった。
罪と向き合うということ。
ここにサポートする方の存在は必要不可欠。
元犯罪者にサポートなど必要ないといった声もあるだろうが、それはそれで気持ちは察する。
ただ二度と同じ過ちを繰り返さない、犯罪を犯させないといった意味ではサポートする方々の存在なしでは不可能に近い。
本当にありがたい存在。
そういった方々の支えで今の自分がいる。
本当に感謝しかない。
今も本当の意味で犯した罪と向き合えているかといえば、そうではないかもしれない。
ただ私なりに罪と向き合っている気ではいる。
過去の罪と向き合ってばかりでもいけないと私は思うが、大切なことは、二度と同じ過ち、犯罪を犯さないこと。
これに尽きる。
罪との向き合い方は人それぞれでいいと思う。
罪との向き合い方の参考書など売ってもいない。
私の犯した罪によって悲しみ、苦しめた方々の気持ちが少しでも和らぐよう生きていくだけ。
それくらいしかできない。
犯した罪は消えないのだから。
人生やり直せたら、云十年前に戻れたらなど考えたこともあった。
戻ることなどできないのに。
だから決めた。
これからの人生をやり直そうと。
まだ50歳、少しでも自分の成長と喜びを感じられるよう生きていきたい。
罪は消えずとも人生諦めずに生きていきたい。
明日はいいことあるさと。
このブログを読んでいただいている方の中にも犯罪者をサポートしている方々が多くおられると思います。
本当に大変で苦労し時に悲しいこともあろうかと思います。
しかし、皆さんのような方がおられることによって救われる者がおります。
私もその一人、サポートされている方々に今日も感謝と敬意を。
皆さんにとって、素敵なことがあるよう願っております☆
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