近くの深井山浄信寺境内の参道沿いに、紫陽花に隠れて幾つかの石仏が並んでいる。如意輪観音像と地蔵像の石仏。水分を吸い上げたアジサイの葉と花に囲まれているようにも見える。
簡素で2本の腕を持つ如意石仏。右手を頬に添え、右脚を立てて座っている。本来、如意輪観音は、6本の腕を持ち、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)すべてに、救いの手を差し伸べるという。
6つ手のうち、二つの手「如意宝珠」と「法輪」をもっている。「如意」とは、思うがまま富と幸をもたらし、「輪」とは煩悩を打ち払うことを意味する。つまり、人々に財産を与え、しかもその後の精神の幸福までもたらすという如意輪信仰の観音様だ。浄信寺は、戦国時代創建の浄土宗の寺院。
写真1 浄信寺の石畳み参道。
写真2 如意輪石仏とアジサイ。
写真3 地蔵石仏と紫陽花。
写真4 参道の紫陽花。
写真5 境内の紫陽花。
写真6 醍醐寺の木造如意輪観音像(6腕)。