長大な建物 宗廟 | 清多夢クラブ

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 儒教精神が今も残る韓国で、その聖地とも言える場所が「宗廟(そうびょう)」と言われている。ソウルの中心部(鐘路区)にあり、辺りは静寂に包まれている。朱塗りの柱に、黒瓦をいただく荘厳な建物に、朝鮮王朝(李氏朝)歴代の王と王妃の位牌が祀られている。訪れ時期、正殿は修復工事中だった。

 朝鮮王朝を興した太祖李成佳は、儒教を国教と定め、1393年に宗廟を建てた。正殿と別廟の永寧殿がある。正殿には功績がある19人の王と王妃が、永寧殿には正殿に祀られなかった、その他の王族が祀られている。東西に連なる正殿は、位牌が増えるたびに増築され、101mもの長大な建物になった。単一の木造建造物では世界最長という。

 宗廟は、独特の建築様式もさることながら、伝統行事「宗廟祭礼」が知られている。年に一度5月初めに、朝鮮王族の末裔たちが集まり、歌舞と音楽を祖先の徳を称える。500年以上も続けられているこの儀式は、世界無形遺産となっている。中国や台湾にも宗廟が残っているが、伝統の祭礼が継承されているのは韓国のみとか・・。[韓国世界遺産-14]
 

写真1 宗廟外大門前広場。

 

写真2 沐浴して祭儀の準備をする斎室。

 

写真3 「三道」脇を歩いて正殿南門へ。

 

写真4 仮囲いの正殿と祀られている19人の王と王妃。

 

写真5 正殿に祭られなかった王と王妃などの祭る永寧殿。

 

写真6 案内図と世界文化遺産碑。