川原湯温泉 「湖畔」の宿 | 清多夢クラブ

清多夢クラブ

ランして、歩いて、観て思うことを・・。

 トンネルを抜けると、新・川原湯温泉がある。JR川原湯温泉駅から下流へ、付け替えトンネル(延長336m)を出ると、共同浴場「王湯」が見えて来る。旧川原湯温泉街は、川原湯温泉駅から下った吾妻川右岸に存在した。ダム建設前には17軒の温泉施設があった。現在、代替地で5軒ほどが営業。

 源頼朝が発見したと伝わる川原湯温泉。移転した共同浴場「王湯」の駐車場で、奇祭「湯かけ祭り」が復活しているという。1月中旬、最も寒くなる大寒時期に、湯をかけあって健康長寿を願うもの。粋な漢と痩せ我慢を競う村の伝統行事だ・・。

 高台に移転した川原湯温泉の源泉が気になった。温泉宿の関係者によれば、ダム事業者による調査ボーリングにより、掘り当てた新源泉を使用しているという。打越配湯所を経てポンプ送湯される。ダム事業が完了すると、これら温泉維持設備の管理費はどうなるのだろうか。

 今回宿泊した旅館は、創業が江戸時代だという「水車の宿 山木館」。2013年に移転して、全8室で温泉宿を営んでいる。ダム湖が満水になると、「湖畔の宿」になる。今は高台の宿であるが・・。温泉と食事については申し分がない。錦秋の紅葉時期は、すでに予約で埋まっているとのこと。
 

写真-1 トンネル坑口から川原湯温泉駅と不動大橋を望む。

 

写真-2 川原湯温泉トンネルと共同浴場「王湯」。

 

写真-3 創業が江戸時代の温泉旅館「水車の宿 山木館」。

 

写真-4 明治・大正時代の山木館の様子を示す絵図。

 

写真-5 老舗旅館の廊下と彩り豊かな朝食。