「佐士」という語形の言葉は、「佐士布都神」=「甕布都神」=「布都御魂」、
および「高佐士野」(多加佐士怒)という地名に使われる。それを検討する。
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「三勾」(三巻)の説話を持つ「美和之大物主神」の娘である「伊須気余理比売」。
この娘を含む「七嬢女」が「遊行」していた場所が、「高佐士野」(多加佐士怒)だ。
魔方陣の「七」が、【YWRQA】(青、529)である以上、一語として、此の「佐士」は、
使役動詞の「swՅḏ」(青々とさせる)かもしれない。しかし、父娘の関係からすれば、
「高佐士野」の「佐士」は、ひとまず、「sՅ-‘ḏ」(糸巻きの子)。このあたりが浮上する。
・「‘ḏ」(spool, reel) ※「糸巻き」の意。
・「‘ḏ」(to be safe)
・「‘ḏ」(to perceive)
・「‘ḏ」(to destroy) ※「to hack up」の意あり。
・「‘ḏ」(edge, margin of cultivation)
・「‘ḏ」(fat, grease)
#この「伊須気余理比売」の子が、「神八井耳」(=意富臣)であって、
#「意富臣」は、序文において、「太朝臣」と書かれるので、「佐士」は、
#「sՅ-‘ḏ」(太った子)でもある。その「‘ḏ」(fat, grease)の意味合いは、(※「阿士」である)
#「ḫt」(財産)に通じる。この言葉は、「布斗」と記される。このときには、(※「宝王」の姉の名前)
#ひとまず、「布都」は、一つには、複数形の「ḫtw」(財産)を表していて、
#「意富臣」(太朝臣)に繋がり、「伊須気余理比売」に繋がる言葉だろう。