E34の[𓃹](hare)は、「wn」(hare)である。又、「wn」を表記する二子音文字としても使われる。
実際に使われるのは、「wn」(開く)や「wnn」(存在する)や「wni」(急ぐ)などにおいて…である。
#「Biliteral wn in wn ‘open’, wn ‘to be, exist’」と載るので、「wn」(開く)と「wnn」(存在する)以外は、
#[𓃹](hare)が使われていても、それは二子音文字としての用法ではない、ということかもしれない。
#即ち…何らかの意味で表語的に使われている、ということかもしれない。この点については要検討。
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いずれにしても、古事記が「菟神」に作る背景に、「在りて在る者」としての「神」が、
E34の[𓃹](hare)によって表記される、ということが存在する。そう考えられるのだ。
「菟」と「海和迩」の話を展開して、「此、稲羽之素菟者也。於今者謂菟神也」と記す。
明らかな動物に「神」を付すのは、おそらく、古事記中、この「菟神」に限る。そのさい,
「wnn」(to exist)の表記に使われる[𓃹](hare)が前提に在ったもの…と考えられよう。
「海和迩」という表現にも注意。“元々の「和迩」は、「鰐」ではない”、と言わんばかりだ。
元々の「和迩」は、「wn」(菟神)。そういう話かもしれない。引き続き、よく検討すべきか。