家人は幅広い雑学的知識を持っており、それは、社会生活において,
何の役にも立たないが、解読作業には、決定的に役立つことが多い。
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「šarû」[NÍG.TUKU](wealthy)=「mašrû」(wealth)=「Sirius」の話をしていたら,
急に、「ニクヅク」という薬草がある、と言い出した。本当かな?…と思っていると、
チョコチョコっと、iPad miniで検索してくれた。それが、「Nutmeg」(ナツメグ)らしい。
実際の英語の発音を聴くと、子音韻尾は聴こえず、ほとんど、「ナツメ」に聴こえる。
もともと、上述の「šarû」[NÍG.TUKU](wealthy)=「mašrû」(wealth)=「Sirius」は、
「kakkab mašrû」(wealthの星)で、「iṣ mašrû」(wealthの木)=「ナツメヤシ」を含意。
したがって、「ニクヅク」という薬草は、「šarû」[NÍG.TUKU](wealthy)に重なり、又,(※「肉荳蔲」に作る)
「ナツメヤシ」の「ナツメ」は、「Nutmeg」(ナツメグ)に重なる。こういう話になるだろう。
#但し、この「肉荳蔲」は、東南アジアやオーストラリアにしか自生しない。
#したがって、海のシルクロードで渡ってきた人達が、当該の「肉荳蔲」を、
#「šarû」[NÍG.TUKU](wealthy)=「Sirius」、と見なした…そう考えられる。
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ちなみに、いわゆる「棗」(ナツメ)は、英語で「jujube」である。シリア語には、
【ZWZPA】(jujube-tree、115)、【PSΘYG】(jujube syrup、194)、のほかに,
【ΣYZQA】(the jujube-tree、630)。まず、【ZWZPA】(jujube-tree、115)は、
【GWNA KWBA】(薔薇色、115)とか【LA ZBNA】(非時、115)に重なる。(※「登岐士玖」である)
さらに、【ΣYZQA】(the jujube-tree、630)に関しては、【ABRA D・RWXA】
(the wings of the wind、630)に重なる。「ナツメヤシ」=「フェニクス」とすれば、
【ΣYZQA】(棗、630)は、「フェニクス」の「翼」を含意…そういう話になるはず。
既稿“「棗」は「不死鳥」を含意する”を参照。さらに、「アメリカ英語の口語表現
であるwooden nutmeg「何か偽物または詐欺的なもの」は1827年から」云々。(※参考ホームページ)
「棗」(ナツメ)も、「sāru」(false)=「ṣarru」(火星のflashing)を含意するのである。