【OWZA】(力、97)は、【ZWOA】(由理、97)=【KWN】(土星、97)に重なり、
「κύ ων」(犬、1270)=「ūṣu」(矢)=「シリウス」を含意する。この意味から,
「χού ς」(土、1270)=「κύ ων」(犬、1270)=「シリウス」ということだろう。
これは、印欧系において、「dirt」(土)が「dart」(矢)に掛かる、という話である。
#ところが、「ダート」=【DO十】(深淵、585)は、【OQRBA】(さそり座、585)、
#即ち、「昴月」(さそり座)を含意。「mul.mul」(Pleiades)を含意。したがって,
#「ダート」=【DO十】(深淵、585)も、「mulmullu」(矢)=「dart」(矢)、を含意。
#【DO十】(深淵、585)は、「dart」(矢)=「シリウス」を含意する。こういうこと。
* * *
古事記に、「深淵之水夜礼花神」という訳の分からない神名が出てくる。
「夜礼」の部分のみ音仮名だ。「深淵之水」において【MYA】(水、72)は、
【KWKBA】(金星、72)を表すが、上述の様に、【DO十】(深淵、585)は,
「dart」(矢)=「シリウス」を含意する。ところが、「ṣâdu」(melt down)には、
「of Sirius “turn red” like molten copper」の意味あり。即ち、「深淵之水」。(※「銅」=「金星」に注意)
これも、「シリウス」が「金星」に転じることを念頭に置いた表現、と言える。
ちなみに、「夜礼花」の「夜礼」は、「yaru」(flower, rosette)だ。なぜならば,
『メソポタミアの神々と空想動物』(2012)に記される通り、「星形とならんで
イシュタルの象徴としてロゼッタが用いられた可能性がある」、からである。
当該の「水夜礼花」=「yaru」(rosette)こそ、日本の「十六菊花紋」の淵源。