(……まず先に前項をお読み下さい……)
藤堂明保の『漢和大字典』によれば、上古音・中古音(推定)は、
以下の通りである。「播磨」(ハリマ)の「播」については、一応は、
上古音を反映した表記と見ることが出来るかもしれない。しかし、
全体を通して見れば、「-n 韻尾」を持つ漢字を、「~リ」や「~ル」、
に充てる傾向が看て取れる(これは、しばしば指摘されるところ)。
・「播磨」(ハリマ)の「播」……………「puar - pua」
・「平群」(ヘグリ)の「群」……………「gɪuən - gɪuən」
・「伊干我」(イカルガ)の「干」………「kan - kan」
・「駿河」(スルガ)の「駿」……………「tsiuən - tsiuĕn」
#そういう中に、「日本」という表記を置いてみると、この表記が、
#どういう地名を書いたものか?…これが、見えてくるのである。
#「日」は、「niet - niĕt」で、更に、「本」は、「puən - puən」である。
#「ニッポン」と言うよりも、「ニッポリ」、乃至は、「ニッポル」である。
* * *
「日本」(夜麻登)という訓み方それ以前に、実のところ、
この「日本」は、「Nippur」[EN.LÍLKI]を示す表記であり、
まさに、[EN.LÍL](エンリル)=「五十」を示すのである。
そして、大事なのは…「日本」=「Nippur」[EN.LÍLKI]が、
「niplu」(shoot)=【NWRBA】(shoot、372)を示すことだ。
「エンリル」=【OWDA】(梟、94)=【ASYA】(蛭、94)、だ。
「niplu」(shoot)のほかに、「nipru」(scion, offspring)も有り。
これ又、「nipru」(scion)=【NWRBA】(scion、372)である。
「日本」(エンリル)は…「忌むべき者」である「蛭子」を含意。
* * *
天皇の列順において…【星】=【M】=「五十」に当たるのが,
「品太天皇」である。この「品太」=【XMΘA】(腫よう、71)は、
必ずや、「口」を開け、「ḫīlu」(膿)=【ASYA】(蛭、94)を流す。
ここで、【XMΘA】(腫よう、71)が形成される場所は、もちろん、
【XNA】(privy parts、71)、「karašu」(womb)に他ならず、結局,
オカルト上の「日本」の場所は、まさに「karašu」(womb)である。
どちらにしても、今日の「日暮里」は、「日本」の別表記であって、
[EN.LÍL]=【XMΘA】(腫よう、71)=【XYLA】(力、71)を含意。
即ち、【OWDA】(休留、94)=【ASYA】(蛭、94)=「ḫīlu」(膿)だ。
要するに、【HWLA】(膿、55)・【KWZZA】(shivering、55)だから,
【YWM十A】(日本、579)=【S十WA】(冬、579)=「kūṣu」(冬)で,
「櫛」(クシ)=「kūṣu」(winter)=【KWZZA】(shivering、55)である。
* * *
然らば、「エ・クル」(山家)=「エンリル神殿」の「クル」(山)は、
「休留」=【OWDA】(梟、94)=【ASYA】(蛭、94)を含意する。
「kur」(山)が、【M】(水、50)=【OWDA】(梟、94)を含意する。
【ASYA】(蛭、94)=「ḫīlu」(膿)を含意する。しかし…当然また、
「海」(宇美)についても、「膿」(宇美)を含意。この点は、同じだ。
どちらにせよ【BY十 ΘWRA】(山家、842)は、【RΘYBW十A】
(moisture、842)に重なり、【M】(水、50)=[EN.LÍL]を含意する。
即ち「日本」は、【OWDA】(休留、94)=【ASYA】(蛭、94)を含意。
やはり、【AMA】(māter、54)=【HWLA】(膿、55)=「ḫīlu」(膿)を。