(……まず先に前項をお読み下さい……)
SumerianのCompound Verbの一つに、「ki sa」[KI ZA](bow down)がある。加えて、
Simple Verbの一つに、「zaza」[ZA.ZA](bow down)がある。これに対応するAkk.は、
「šukênu」[KI.ZA.ZA](prostrate oneself)である。今、「zaza」[ZA.ZA](bow down)は、
"bovid designation"(牛類の呼称)でもある。和名抄で「似水牛」と言う「象」(岐佐)は、
此の淵源を辿れば、どうしたって、Sumerianの「ki sa」[KI ZA](bow down)に行き着く。
「刮虫」(岐佐)という【ΣWΣA】(worm、809)も、明らかに「ki sa」[KI ZA](bow down)。
* * *
「zaza」[ZA.ZA](bow down)が、"bovid designation"(牛類の呼称)なのだから、
また、「šukênu」[KI.ZA.ZA](prostrate oneself)も、同様に「牛」を表す。ところが、
"groom"(chariotman)の意味を持つ「šušannu」は、次のSumerianにも対応する。
即ち、「šukênu」[KI.ZA.ZA](prostrate oneself)する人である、[LÚ.KI.ZA.ZA]に。(※辞書に載る話)
そういうわけで、当該の「šušannu」[LÚ.KI.ZA.ZA]は、"bow down"の意味を持ち、
"groom"(chariotman)の意味を持つ。即ち、まるで、「gam」(bent stick)に重なる。(※御者座である)
結局のところ、【ΣWΣA】(worm、809)の淵源は、「zaza」[ZA.ZA](bow down)で、
古事記の「須佐之男」は、シュメール文明の、「šušannu」[LÚ.KI.ZA.ZA]にまで遡る。
#当該のアッカド語「šušannu」は、辞書の記載に拠ると、
#「Indo-Iran」(インド・イラン語)からの借用である。いま、
#「šūšanu」(lily)=【ΣWΣNA】(869)との関係も問題だ。