暗くて明るい曲想──理想型の音楽 | ■朽ち果てた館■

■朽ち果てた館■

ARIONの預言解読──音楽に載せて

ピアノを演奏する者は、ピアノの音色が、どれほど美しいかを知っている。
と言うよりも…時に紛れ当たりのような美しい音が出て、その音に自ら驚く。
時間の流れのなかで、常に巨大な胴体を掌握し、演奏しきることは、難しい。
これは弛まぬ基礎的訓練と、本源的な創造性があって、初めて為し得ること。

今回の「Unio Mystica」は、通奏低音をモチーフに自由に展開する楽曲だ。
明暗のコントラストが絶妙であり、音楽を展開する基軸になっている。さらに、
少し意外だが、クローズド・ヴォイシングが多用されており、そのことで余計に、
ダークな部分がダークさを増し、結果的に、高音部の抜ける音が際立っている。


(※「Unio Mystica」 Didier Merah、2012年)

#Didier Merahの方針として、残響音を重視した録音をしているらしい。(※以前より、僅かに抑えている?)
#この点については、好みとか、意見が分かれるかも知れない。将来は、
#色々なエンジニアとのコラボレーションも聴いてみたい。また、個人的に、
#モーダル・ハーモニーを取り入れた挑戦的な楽想(?)なども聴いてみたい。
#本源的な創造性の広大さが、イディオムの多様性に繋がっていけば面白い。