昨日、何気なく日本テレビの「いつみても波乱万丈」という番組を観ていました。ゲストは女優の麻丘めぐみさ
ん。麻丘さんといえば、「わたしの彼は左きき」というアイドル歌手の時のイメージが強いけれど、今は舞台を中
心に実力派女優さんとして頑張っていらっしゃるようです。子供の頃から子役として演技をされていたとのことで
した。そして麻丘さんのお姉さんもアイドル歌手を目指されていたようです。お父さんが借金を抱えていたそうで
麻丘さんが歌手になる羽目に(ご自身は演技の方が好きだったようです)なってしまったそうです。小さい頃か
ら、とても可愛かったお姉さんをお母さんは可愛がり、麻丘さんの存在は中々認めてもらえなかったそうです。
未だに一度も褒められたことがないそうです。ずっと、お母さんに認めて欲しかった、という気持ちが強かったよう
です。アイドルを5年間やった後、結婚される時に(もう20代前半だったそうですが)ついに母に反抗したそうで
す。そりゃ、そうですよね、よくそこまで我慢したという感じです。アイドル時代のお給料も全てお父さんの借金に
当てられたそうですから。子供の頃は、お母さんの圧力に逆らえず、自分の存在を認めて欲しいと言えなくても
20歳も超えたら、やっぱり言いたいことは口に出して伝えなくては。親子のコミュニケーションは親だけがするも
のではなくて、子供の方からの働きかけもないと成り立たないのですから。麻丘さんは、ご自身の子育てでもご
苦労があったようです。ご自身が子供の頃、愛されている実感がなかったので、自分の子育てでもそういったこ
とがわからなかったそうです。子供に反抗されてどうしたら良いのかわからなくなった時に、心療内科に行ってそ
この先生に「お子さんは寂しいだけ。抱きしめてあげて下さい」と言われたそうです。レギュラー出演者の野際陽
子さんも言っていらしゃったけれど、「忙しいから愛情が子供に伝わらない訳じゃない、いつも側にいるから、愛
情が伝わる訳でもない、子供を抱きしめてあげて欲しい」と。そう、子供が発している言葉は、皆同じなんですよ
ね。「さ・み・し・い」という言葉だけなんです。野際さんのお嬢さんが20代後半になって時に言ったそうです。
「励まして欲しい訳じゃない、ただ抱きしめて欲しいだけ」と。大人になっても、寂しさを抱えている人が多いんで
すよね。特に精神疾患を抱えている人に親とのコミュニケーションが上手く取れていなくて、癒されない寂しさを
抱えている人が多いのです。私もその一人ですね。それが原因で病気になるかどうかはわからないけれど、そ
のことを引きずって病気から立ち直れない人っていうのは結構多いです。私もそうだったので良くわかりますが。
じゃ全て母親が悪いかといえば、母親も同じように自分の母親に育てられた経緯があり(麻丘さんのように)子育
てに自信が持てなかったり、無意識だけれど、自分が育てられたように子育てしてしまっているだけなのです。
母親にしっかり愛情をもらって育った人だって間違いはあるのです。子供は母親に完璧を求めるけれど、母親だ
ってただの人間ですから間違いもあります。子育てのプロでもないし、手探りで迷いながら子育てしているんで
すよね。育児で悩まない母親なんて一人もいないはずです。余裕がある人ばかりではないです、その時々で
母親も病気に罹っていたり、仕事をしていたり、ストレスが多くあったり、いろいろな事情を抱えていることでしょ
う。いっぱい、いっぱいの状態で子育てしていたら、子供が寂しさを抱えているのに気付かなくっても仕方ないの
かもしれません。私には子供がいないけれど、自分が子育をする想像をしてもても全く自信ないですもんね。理
想通りに行かないものだと思います。子供になにか問題が起こると母親のしつけがなっていないとか、母親には
風当たりが強いですよね。今は一昔前と違って、核家族化して自分の母親や義母に子育についてのアドバイス
を直接もらえたり、子育ての補助もしてもらえる人も少ないでしょうから、お母さん方の負担は多くなっていると思
います。私の住む横浜市でも子育て支援の機関なんかが増えていますが、もっと子育て経験者の中高年の
方々の力を借りても良い気がします、ボランティアでね。事情があって、そういう場所に出掛けられず、人知れず
悩みを抱えているお母さんというのも多いんじゃないかという気がします。ボランティアで子育て経験者の方に、
家庭訪問して悩みを聞いてもらうだけでもストレスは減るんじゃないでしょうか?麻丘さんのように娘さんに反抗
された時の受け皿が心療内科では本当は困りますよね。麻丘さんは運良く、良い先生に出会えてアドバイスを
いただけたから良かったものの、心療内科は基本的に薬物療法が中心の病院ですから、うつ病等の診断を下さ
れてまだ少女だというのに投薬がはじまっても不思議はありません。そんな時にも気軽に(できれば予約なしで)
相談できるところがすぐにあればお母さん達も安心して子育てができるのではないかと思います。お母さんが「イ
ライラしてどうしようもない」と言っていたら、「普段どういう食事をしているの?」なんて尋ねてくれるよ栄養のプロ
がいらっしゃれば尚心強いですね。そんな風に世の中が変わっていくことを祈ります。残念ながら、私は子育て
の経験がないので、栄養の大切さを地道で伝えていくことで、お母さん達に少しでも楽になってもらうよう働きか
けて行こうと思います。私も病気の時は母親を責めることや、自分の癒されない気持ちを母に気付いてもらいた
いとそのことばかりにこだわっていましたが、そこから離れてみるといろいろなことに気が付きました。そして、い
っぱいいっぱいの状況の中で私を育ててくれた母に今は感謝したいと思っています。番組では麻丘さんのお嬢さ
んのメッセージが読まれました。「あなたが母であることを誇らしく思う、あなたが母で良かった」と素敵なメッセー
ジでした。
ところで、余談ですが、兄弟を育てる(育てていた)お母さん方の多くに「兄弟皆、分け隔てなく平等に、同じように
育て(ました)ています」
って聞くのですが(私の母も同じように育てたって良く言います)、もちろん平等に育てることは大事ですが、兄弟
といっても性格も違うのですから、本当はその子、その子に合ったケアをしていった方が良いんじゃないかと私
は思うんですよね。そういう意味で平等じゃなくても良いんじゃないかとそんな気もするのです。子育て経験者の
方々どう思われますか?あくまで、私の考えなんですけどね。。