はいどうも!
今回はディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーの作品について一本語っていきたいと思います。
ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーとはその名の通り衛星放送ディズニーチャンネルのオリジナル作品として制作されたテレビ映画作品郡のことです。
衛星放送専用のオリジナルテレビ用ムービーでありながら非常に凝った作りのハイクオリティな作品も多く「ディセンダント」や「ハイスクール・ミュージカル」等ヒット作も多く排出しています。
その他の配信用や劇場用の作品と違い、衛星テレビシリーズ用ならではのコアでマニアックな作風、もしくはティーンが活躍する青春劇が多いのも大きな特徴です。
ラインナップとしては実写映画が圧倒的に多いのですが、その中でも「キム・ポッシブル」や「フィニアスとファーブ」といった人気アニメーション作品の長編等も制作されています。
実に多作なコンテンツ力が武器で1997年にシリーズが始まってから現在までで実に100を有に越える作品を公開し、コンスタントにヒット作も生み出す、ディズニーのもう一つの作品ラインとして長年秘かに一定の注目を集め続けているパッケージでもあります。
今回はそんなディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーの中でから、あの「ハイスクール・ミュージカル」シリーズに追随するヒットを記録した作品の続編であるこちらの一本について語っていきます。
(※当ブログは基本ネタバレありです。ご了承下さい。)
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キャンプ・ロック2 ファイナル・ジャム
(原題:Camp Rock 2: The Final Jam)
2010年
監督
ポール・ホーエン
データ
ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービー(以外DCOM)の80作目として2010年に同チャンネルで初放送されたテレビ映画。
2008年のヒット作「キャンプ・ロック」の正当続編作品。
前作の1年後を描いた、音楽と青春に奮闘する若者達を描く青春ミュージカルムービー。
監督を務めたのはDCOMのヒット作「ゾンビーズ」を手掛けた事で知られるポール・ホーエン。
脚本は前作の続投担当者2名に「シンデレラⅢ」等も手掛けるダン・ベレンセンを加えた3名。
音楽は数々のテレビ映画音楽を手掛けてきたクリストファー・レナーツ。
オリジナル楽曲制作にはディズニー映画「シュガー・ラッシュ」の楽曲制作でも知られるジェイミー・ヒューストンやアダム・ワッツ、アンディ・ドッドら「ハイスクール・ミュージカル」等の人気ディズニーチャンネルミュージックを排出してきた実力者が揃い踏みしています。
キャスト陣もほぼ全キャラクターが前作から続投。
本作の主人公、歌手志望のティーンガールミッチーを演じたのはミュージシャンとしても活躍するディズニーチャンネル出身スター代表核の1人、デミ・ロヴァート。
あのアナと雪の女王のヒット曲「Let it go」でも非常に有名です。
波乱万丈な人生を送ることになる彼女の本格キャリアは、今シリーズのヒットから始まりました。
著名バンドコネクト3のボーカル・シェーン役には人気兄弟ロックバンド「ジョナス・ブラザーズ」のリード・ボーカルであるジョー・ジョナス。
彼もまたディズニーチャンネルスターの1人です。
又、彼のバンドメンバーであり兄弟のニック・ジョナス、ケビン・ジョナスも「コネクト3 」のメンバーとして本作に出演。
他にもミーガン・マーティンやアリソン・ストーナー、ジャスミン・リチャーズ、等の若手アクター達が前作同様再出演しています。
さらに今作ではライバルとなるキャンプ・スター陣営として
クロエ・ブリッジズ等が
新キャストとして登場。
ハイスクール・ミュージカルに次ぐ程の
ヒットを記録した前作に続くべく制作された
青春ミュージカルムービーの第二弾。
視聴数では前作より数字を落とすものの、引き続き好調をキープ。サントラCD等も高セールスを記録する等、変わらぬ人気の高さを証明します。
評価面では前作よりもそのトータル評価を上げることに成功。
よりスタンダードな青春群像劇となったそのストーリーやパワーアップした音楽やミュージカル、主演のデミ・ロヴァートの演技はティーンを中心にさらなる支持を獲得しました。
現在でも依然その人気とカリスマ性は非常に高く、公開から約15年が経過しても尚、さらなる続編を望む声が上がり続ける等、DCOMを代表する名作の一つとして愛され続けています。
あらすじ
今年もまたキャンプ・ロックの季節がやってきた。
この日を心待ちにしていたミッチーは母親と共に意気揚々とキャンプを訪れる。
又、ロックバンド・コネクト3のメンバーもゲスト参加者としてキャンプに向かう。
メンバーのシェーンは、久々にミッチーとゆっくり過ごせる時間を楽しみにしていた。
仲間達やシェーンとの再会を喜ぶミッチーだったが、いつもより参加者の少ないキャンプの様子に戸惑う。
実は、キャンプ・ロックには最大の危機が迫ろうとしていた…。
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感想
個人的には一作目より
こちらの方が好きですね。
前作のゆるさや地味さは鳴りを潜め、全体的にはよりハイスクール・ミュージカル(以下HSM)に近いスタンダードな本格青春ミュージカルムービーに変貌を遂げています。
その分主役のミッチーはじめ各キャラクターの個性やリアリティが減少してしまい画一化されてしまったのは残念なところですが、音楽、ミュージカル、起承転結万人にわかりやすくなったストーリー等、エンターテインメントとしては確実にパワーアップしています。
内容はサクセス系ど定番な青春モノなんですがアプローチが面白く、何より音楽とパフォーマンスが大きく強化されているので、ティーンだけではなくわりと万人が楽しめる良質なミュージカルムービーです。
視野を拡げたストーリー構成
前作よりは
多少丁寧ではありますが、
テーマやキャラクターの
心情等をセリフで
多く語らず、あくまで
楽曲とミュージカルシーンで
伝えようとする手法は相変わらず。
今回はより楽曲数も増え、グループダンスに力を入れる等よりミュージカルムービーとして振り切った構成になっています。
前作にあったちょっとどろっとした生臭い人間ドラマはほとんどなく、ミッチーやシェーンが所謂普通の良い子になっちゃってたり、前回主役を喰うほどのインパクトを残したマーガレットがすっかりモブに回ってるのは少し物足りなかったですが、特徴的であったパーソナルなテーマ性の代わりに【音楽とは?青春とは?】という少し視野を拡げたテーマをしっかりと描いた作品になっていて、それを台詞ではなくミュージカルや楽曲でしっかりと表現しているのは見事です。
脚本面では既定路線をなぞっている感じが気になりましたが、構成として特に子供達を使っての伏線や展開は上手いと思いました。
それとコネクト3のシェーンの兄弟達の見せ場が大幅に増えていて、特にネイトの恋路はかなり時間を割いて描かれていますが、本筋と繋がりそうで繋がらない感じはやっぱりちょっと雑かなと。
サブプロットとしては普通に良かったですけどね。
そしてHSMで言うところのシャーペイの立ち位置であるテス。
彼女のキャラクターと行動は界隈でかなり嫌われているそうですが…
個人的にテスは、この作品随一の人間らしいキャラクターだと思っています。
前作の生々しさを1人引き継いでいますよね。
悪役にもなりきれず、良い子にもなりきれず、あっちにフラフラこっちにフラフラする姿はいかにもリアルな今どきのティーンで、自分は逆にとても好感が持てました。
このテスの立ち回りが、超スタンダード展開な今作においてとても良いスパイスになってると思うんですよね。
エンタメ性の強化
前述通り、今作は前作に比べて
ミュージカルシーンと
楽曲が
大幅に増量し、
単独での歌唱シーンではなく
グループでのダンスシーンが非常に
強化されています。
まさにHSMと同じ構成ですね。
ミュージカル苦手(な人はそもそもあまりこのシリーズやDCOMは観てないとは思いますが…)には辛いとこですが、好きな人にとっては見応えは倍増。
さらにコネクト3の三兄弟や子供たちを中心にコメディシーンも補強されていて、全体通してエンターテインメント作品として前作で物足りなかった部分を見事に改善できていると言えるでしょう。
特に月並みですがミッチーとシェーンのデュエット、そして最後の全体パフォーマンスは正に必見必聴です。
まとめ
DCOM、特に
HSMが好きな人には
間違いなく楽しめる、
良質な青春ダンスミュージカルです。
このシリーズを観ていると
考えさせられるのが、
矛盾のない芯の通った完璧な脚本が必ずしも何よりも
面白い物になるとは限らない…という事。
特に今作のようにミュージカル作品、さらにティーン等の若者を描いた作品なら尚更に。
今シリーズは、HSMほどではないにしろストーリー映画としてはやはり脚本は薄いし雑…というのは否めないと思います。
特に一作目はそれが目立ちました。
痒いところに手が届かない…というか。
しかしそれが見事にこの作品の雰囲気、そしてテーマ、役者さんの演技とマッチしていたんですよね。
人は決して完璧でも綺麗でもなく、見栄もはるし嘘もつくし目に見えて急激に見違えるような成長もしないし、なかなか変わらないし、明確な答えも出ない。
(急にメイクが濃くなったりもする!)
成長途中の若者なら尚更です。
全てが意図したものではないと思いますが、そういう若者の青春独特の不完全さがこのシリーズの魅力の一つになっていたと思います。
こういう、観ているときに感じる歯痒さやモヤモヤも、こういう作品の大きな醍醐味だな…と、このキャンプ・ロックシリーズを観ていて改めて感じました。
「キャンプ・ロック2 ファイナル・ジャム」は現在ディズニープラスで配信中です♪
ミュージカルや青春もの等がお好きな方は、ぜひ機会があれば一度チェックしてみて下さい♪
はい。
というわけで!
今回はこの辺で。
いつも長文駄文にお付き合い頂き本当にありがとうございます。感謝です!
では、また次回!
しーゆーねくすとたぁーいむ。
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