反田恭平さんのショパンコンクール2位の波及効果です。


未読だったこともあり、読んでしまいました。

『ピアノの森』100話無料公開されてます。

 

主人公カイのピアノの圧倒的な才能を前にして恋焦がれ、また対等になりたいと自らを奮い立たせる修平を見ていて、私は「空回りするピエロ 」のようなポジションのキャラ程度にしか受け止めてなかったんですが、第68話の修平にはものの見事に感情移入してしまいました。

積もり積もった精神的負担やコンプレックスからピアノを弾けなくなった修平がね、再び鍵盤を押す場面があります。

そのときの修平のモノローグに突き動かされ、私は静かに泣いてしまったのですよ…



私も10年ほどまったく絵を描かない期間がありまして(正確に言うと、私の人生から絵を描くという行為を意図的に排除していたんですが)、ちょっとしたきっかけで何かを振り切ったみたいに再び描き始め、そのときの思いが修平のそれと重なっちゃった感じです。

ついついホロリときました…


あ、こんなこと書いてますけど、やっぱり主人公カイのほうがすごく魅力的に映ります。

カイのピアノの桁外れの才能と赤線地帯の生い立ちとが聖俗のバランスに巧みに変換され、カイの本能的・動物的な快活さが物語をダイナミックに牽引してます。