僕のご飯の時間は決まっています。
お散歩から帰った7時半。
夕方の5時半。
夜の9時にちょびっと夜食。
僕は時間がわかります。
お散歩の時間もご飯の時間も、ままさんに教えてあげています。
(近くに行って、じっとままさんを見つめるのです)
おとといのことです。
朝のお散歩が終わっても、ままさんはご飯をくれません。
どしたんでしょ。
「ごめんね。今日はご飯はまだなんですよ」
なんでですかね。
ご飯の時間は一番の楽しみなのに。
何の罰ゲームですか。
おなかがすいて力が出ませんね。
ご飯はくれないんですか。
まだですかね。
おなかがすきましたよ。
そのうち、ままさんは病院の診察券が入った袋を取り出して来ました。
ばんざい!
病院に行くのですね⁉︎
でも、病院とご飯は 何の関係があるんですか。
病院で ひげもじゃの先生は言いました。
「今日は嫌なことするよ」
先生それ 言わんでよろし。
そのうち、大好きな助手のお姉さんもやって来て、僕をしかと抱え込みました。
嫌な予感。
先生が注射針を取り出しました。
「採血しますよ」
観念。
「お利口だったね、えらいよ」
先生に褒められましたが、固まってただけですから。
僕は年に1回、血液検査をします。
飲んでるお薬が効きすぎていないか、体に悪いところがないか調べるそうです。
検査の時は、朝ごはんぬきなんです。
「では来週も飲まず食わずで」
のまずくわず?
また罰ゲームですか?
それより、早く帰ってご飯をいただけますか。