今回は呼吸の真髄という話しを、していきたいと思います。
皆さんご存知のように、呼吸は生きとし生けるものにとって、必要不可欠な行動になります。
呼吸があまりにも無意識に行われているため、深く呼吸について考えたことがない人もいるかと思います。
ですが呼吸を理解することは、心身の健康だけでない様々なメリットに繋がっていきます。
そもそも呼吸は無意識で行われる場合と、意識を向けて行う場合とでは得られる恩恵が違ってきます。
まず無意識で行われている場合ですが、酸素と二酸化炭素の交換を通して生命維持というメリットを得ています。
僕達は酸素を利用して、糖分や脂質から生きるためのエネルギーを得ています。
生きているだけでエネルギーは消費されています。
面白い動画をくつろぎながら見るのも、時間を忘れて趣味に打ち込むのにも、エネルギーは使われているのです。
だから仮に酸素がなくなれば、僕達は例外なく死んでしまいます。
酸素がない状態で3〜4分で脳は死ぬと言われています。
もし生き残っても、重い障害を残す可能性が高いです。
もし意識でのみ呼吸が行われていたら、睡眠中に死んでしまうでしょう。
死を防ぐため呼吸は無意識に行われており、呼吸を制御しているのが自律神経になります。
自律神経に関しては以前書いたこちらの記事も、参考にしていただければと思います。
自律神経は意思の有無に関わらず、体調や環境の変化に、絶えず対応していかなければなりません。
ですが長時間ストレスに晒されたりすると、自律神経も疲弊してしまいます。
自律神経の調子が悪くなると、体のあらゆる箇所で不調をきたします。
具体的には
・眠れない
・疲れがとれない
・めまい
・息切れ
・便秘
といった異変が現れてきます。
特に現代社会はストレスが多く存在するため、自律神経を損ないやすいです。
なので自律神経の不調を整えることが、とても重要な事項になります。
自律神経を整えるのに有用な方法の一つに、意識的に呼吸を行うことが挙げられます。
そもそも自律神経には、交感神経と副交感神経のニ種類があります。
交感神経は興奮に関して、副交感神経はリラックスを担っています。
自律神経が不調の時の多くが、交感神経が過剰に働いている状態です。
交感神経が過剰に働いている状態は、ざっくり言えば緊張状態が絶えず続いた状態です。
全く気が休まらないと思います。
交感神経を抑え、副交感神経を活発にするためには、呼吸を意識して行う必要があります。
まず前提として息を吸う時は交感神経が、息を吐く時は副交感神経が優位に働きます。
なので息を吸う時よりも吐き出す時に時間をかけることで、副交感神経は優位になります。
また腹式呼吸を意識することも重要です。
腹式呼吸は吸う時にお腹を膨らませ、吐く時にお腹をへこませる呼吸法になります。
腹式呼吸によっても、自律神経を整えることが可能です。
腹式呼吸を意識して、ゆっくり吸い、吸う時よりも時間をかけて吐き出すことで、自律神経の調整が行われていきます。
今説明した呼吸は、緊張している時にも有効です。
人前で発表するなど緊張する場面では、よく深呼吸して落ち着こうとすると思います。
しかし緊張により交感神経が強力に働いているため、息の吸い込みは深いですが、吐き出すのは弱くなってしまう傾向があります。
息を吐き出す方を深くことで、気持ちの落ち着きが見られ、深呼吸の真価を発揮することになります。
生命維持のための無意識の呼吸、自律神経を整える意識的な呼吸があることを覚えていただけたら、意識的な呼吸を毎日5回でいいので続けてみてください!