沖縄滞在中、県立博物館、壺屋焼博物館、ユンタンザミュージアムなどを見学した。
沖縄県立博物館・美術館
住所: 沖縄県那覇市おもろまち3丁目1番1号 TEL: 098-941-8200
営業時間: 9:00~18:00(金・土は~20:00)定休日: 月曜日(祝日は開館し翌平日休み)
アクセス:モノレール最寄り駅 おもろまち駅 バス停:おもろまち3丁目
博物館と美術館が併設されている。博物館の方で沖縄の歴史、文化を知る良い機会となった。常設と収蔵品について、県内で最大と言っているが、茶の内容がすくないのは残念。沖縄のブクブクー茶についての内容もなし。今回一番印象に残ったのは「厨子甕 」(ずしがめ)と洗骨の習俗。これは中国南部、広東、広西チワ族、瑶族、雲南の苗族、福建と浙江の畲族、四川の客家にも似た風習が見られる。(中国では「二次撿骨」習俗と呼ぶ)
中国福建省産の輝緑岩を使用した石厨子。
輝緑岩の中国語は同じく輝緑岩。16世紀のものだそうだ。鯱·獅子や蓮花等の文様が施されている。
壺屋焼の厨子甕(やちむん厨子甕)
龕(ガン)。葬列葬式のとき、棺を入れて運ぶ神輿(みこし)。現代霊柩車に近いものかな。”沖縄は宗教がなく祖先崇拝です”と琉球村の方々によく言われたが色は赤というのは、なかなか宗教的(あの世に行くのは悲しみより喜び。自分の勝手な解釈だが)
中国産の片手褐釉急須。那覇市「天界寺」での出土品。天界寺は第一尚氏王統六代尚泰久王が景泰年間(1450~56年)に創建した臨済宗の寺院。尚家の菩提寺。「天界寺」は円覚寺、天王寺と共に首里三寺院の一つ。次回沖縄を訪ねる時行ってみたい場所である。因みに明の景泰年間は当時の都北京で「景泰藍」(銅胎掐絲琺瑯技法)という焼き物は最盛期を迎える頃。この急須は目を奪われるような華やかな景泰藍とまったく異なる風格の焼き物。日常使いの福建省あたりの「キビショ」を思わせる(福建省は民窯が多い)。煎茶用に使われていたと見受ける。
那覇市歴史博物館
沖縄の伝統的な骨壺のこと。火葬が一般的ではなかった沖縄では、洗骨と呼ばれる、遺体の骨を洗って骨壺に納める風習があったという。厨子甕はそのための骨壺である。複数人の骨を納めるようなものもあったため、厨子甕はかなり大型になったとも言われる。似たような風習は中国南部、特に南部少数民族間にもみられる。
沖縄の焼き物、厨子甕は沖縄を代表する民芸の一つである。