朝早いのが続いてる | 神田勇哉のブログ

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フルーティスト 神田勇哉の日記



毎年恒例、

川越にある管楽器専門店「ウインズ」さんにて

楽器の選定会。



吹奏楽でフルートを嗜むお子様が、

学校の楽器ではなく、自分の楽器を欲しい。

と思った時に

「こうやって選ぶんだぜ」というのを教えてあげる会。


何事もスタートダッシュが大事なので、

基礎練習のやり方や演奏の意識の仕方をガッツリとお伝えてしてきました。

  




楽器屋さん曰く、

お客様から頂く問い合わせで

「ネットに売ってる中国製の激安フルートはどうなの?」


というものがとても多いらしい。




長らく 

「お金がなくとも とりあえずヤマハ211以上を買っとけ」

というのが

我々のプロ界隈の常識であったが、


世の中の経済はパッとしないし、

現行の211は 212となって

10万円をギリギリ超えるか超えないかの額まで上がってしまった。


パールの安いやつなんかも出たが、

これでもおそらく企業努力バリバリで必死で頑張ってるのだと思う。



そんな中 中国産の激安フルートは

1万円とか2万円で

しかも譜面台まで付いてきたりする。


すんげー!!😳




台湾のジュピターはそんな激安のメーカーの一つと思われていたが、

2010年にはパリにアトリエがあったし

コントラバスフルートも作っているし

近年では日本でも当たり前に扱うお店が増えた。


なのでひょっとすると、

過去の激安メーカーも現在では品質的に高いレベルまで来てるのかもしれない。




通販番組を見てて

家電の商品の紹介で「安心の日本製!」

って言われると、


😒「何を言ってんだ…

もうとっくに海外に追い越されてるよ」

と思わなくもないが、


フルートに限って言えば国産は胸を張って

「世界一高い水準!」

と言える。



激安フルートは

数ヶ月吹いたら音がならなくなって、

調整に出したらタンポが雑で、合わなくて

修理に高くつく …

もしくは結局ゴミになる。


なんて言われている。



損するにしても

1万円ぽっちなら良んじゃね?

…と言われると、


楽器としたら1万なんて価格は痛くもかゆくもないが、


趣味として考えると

失敗が分かりきってる事に1万をかけれるのか?

という話になるので、

わざわざ手は出さない。



でも「神田勇哉!

おまえが買ってレビューの動画作れ!」

…と言われてる気がしなくもない😅

(まぁ、チャンスがあればそのうち。)


ハッキリいってYoutubeの収益では一万円でも元はとれない。



実際、日本の素晴らしいメーカーが

試行錯誤して良い楽器を作ってる以上


激安フルート買ってみた。

普通に使えた。

今では愛用してます。


はプロ奏者として、非常にまずい事になるのだ。🤣





楽器屋さんとそんな話をしていたら


「ついに出たんです!ニセモノが!!」

との事。


お客様から修理、調整として持ち込まれる多数の激安フルートの中に、なんと 

雑に作ったフルートに

ヤマハの刻印をポンと押してあるものがあったそうだ。



ストラディバリの偽物は多いと聞く。


そらワンチャン 二足三文が億に化けたら

そのまま国外逃亡して遊んで暮らせるから

分からない事もない。



でもヤマハフルートって!?😆




話を聞くとサックス界では有名で


ヤナギサワサックスは

国産の人気のある素晴らしい楽器。


そのロゴや形を丸々コピーしてるニセモノが

中国では流通してて

ちゃんと見たら全然違うそうな。


ひでー話だと思うが、

音はそれなりに良い音らしい…笑🤣




あからさまなので、そのメーカーを訴えようにも

中国の会社なので訴訟の労力とコストがハンパないし


相手も半分適当に経営してるので、

潰れては 他の会社でまた同じ事をはじめて…

の繰り返し。いたちごっこ。


特に中国人は気質として

楽器製造業の会社に就職して技術を教わったら

すぐに独立して新しい会社を作っちゃう。との事で


次から次へと新しい楽器メーカーが出来ては消えていくという、

そんな状況なのだそうだ。




それって真面目に作ろうとしてる中国のメーカーにとっても良い事じゃないよな。🙄


結局 我々にできる事は

「ネットのみで現物を見ず、安かろう悪かろう」

は買っちゃダメって事なんだね。





楽器屋さんいわく 見分ける方法としては

「楽器がくさい」だそうだ。笑



楽器のパーツを接着剤でくっつけてあるので、

ケースをあけた途端

独特の匂いがムワーーとするので


すぐに分かるらしい。