7月9日(火)は、19時から20時まで、宮崎市内のグループホーム雁が音さんにて、
『認知症の人のためのケアマネジメント センター方式(以下、センター方式)』
の勉強会を行いました。
毎月第1火曜日19時から20時からの開催で、毎回1枚のシートを活用した演習方式です。
各人、今関わっている利用者の方(対象者がいなければ身内でも可)を対象にします。
今回は、『D-5』シートを
を使いました。
センター方式は、シートの1枚目から順に使っていくものではなく、欲しい情報を目的的に収集していくものなので、この勉強会も私の好きなシート順(笑)というランダムな順番にしています。
D-5は、
『焦点情報(私の求めるかかわり方シート)』という名称で、
◎「私へのかかわり方のまなざしや態度を点検してみましょう。」
とあります。
『介護者という人的環境』にフォーカスしたシートですね。
かかわっている人の点検項目というのが3つあります。
一つ目は、
『あなたは「支援してあげる」という一方的な気持ちではなく、私の暮らしのパートナーとして一緒に楽しもうとしていますか』
とあります。
介護者は通常ヘルパー(助ける人)とかサポーター(支える人)などと言われます。
ですが本人からすればお互い様という対等な関係に感じられないかもしれません。
一方的な関係ではなく、対等な関係と感じてもらうためには、
・まなざし、態度、目線、表情、服装、意識
など自分では見えない部分を点検する必要がありそうです。
対等な関係を表した言葉がパートナーです。
平成30年、認知症の本人たちが自ら作ったガイドで、
という小冊子では、パートナーを
『一緒に歩んでくれる人』
と表しています。
生活や人生などの苦楽をともに感じてくれる人というイメージでしょうか。
介護者の基本スタンスではないかと思います。
二つ目は、
『あなたは私の言うことや問いかけに、しっかりと耳を傾けていますか』
とあります。
いわゆる傾聴ですね。
介護者は本人に声かけといって一方的にしゃべることがあります。
でも介護は、本人の思いを聴くことから始まります。
本人の思い(主観的な情報)は、本人にしか分かりませんから。
お互いの話す量は、本人:介護者=7:3前後が妥当かと思います。
そうならないと本人からすれば、話を聴いてもらっていないと感じられるかもしれません。
三つ目は、
『あなたは、私が話しを通して伝えようとしている真意を汲み取ろうとしていますか』
とあります。
介護者の価値観ではなく、本人の価値観に合わせているかという視点です。
さらに共感的に理解して真のニーズの把握に努めているかどうかというところですね。
アセスメントに直結している部分です。
以上、3つの点検項目を
「はい」「いいえ」なり、
4段階評価をしてみるなどして、
右側の場面や状況に進むと書きやすいかと思います。
場面は、本人の状態
状況は、介護者の状態
という感じで書いてもらえればよいかと思います。
さて、私は今回も母を書いてみました。
6月はかなり調子が悪かった母でした。
私は次の勉強会でこのD-5シートを使うことが分かっていたので、上記3項目をかなり意識しながらかかわりました(笑)
すると、どれも良い評価になりましたし、
実際、その時の母からも
「今日はいろいろ話せてすっきりした~」
と言われました(#^^#)
勉強会の他メンバーは反省につぐ反省という感じでしたが、私の例からも意識すれば何とかなるところがありそうです。
認知症の行動心理症状(徘徊や暴言等)の要因は、介護者のかかわり方も関係してくる場合があるので、このシートは定期的にミーティング等でチェックとして使うといいのではないでしょうか。
ただシートが細かいので3つの点検項目のみ切り取ってA4横サイズで印刷すると使いやすくなると思います。
また勉強会で他メンバーから私には見えない具体的な素晴らしい気づきをいただきました。
さっそく試してみることにします。
さて、これまでのシート解説は、こちらから見ることができます。
よかったら、是非ご覧ください。
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