増田さんの介護福祉日記

増田さんの介護福祉日記

このブログは、2014年5月から
『真理を訪ねて30年~介護に学ぶ人間関係学』というタイトルで
私の日頃の活動を書いてきました。

2020年8月からは、現タイトルに変えて
人生100年時代の介護福祉について
日頃の活動を通して思うところを綴っています。

7月13日(月)は、宮崎県新富町介護保険サービス事業者全体会にて講義・演習をさせていただきました。

 

まずは、認知症地域支援の変遷ということで、今に至る道筋を辿ってみました。

ここ10年ほど、本人発信が盛んになってきました。

本人座談会(2018)』

認知症とともに生きる希望宣言(2018)』

認知症本人大使「希望大使」(2020~)』

 

私は2023年度から宮崎県の若年性認知症支援コーディネーターになりましたが、まずは本人に自己紹介する(名刺や冊子も本人に渡す)、本人抜きで本人のことを決めない(一つひとつ本人の同意を確認して本人を中心に進める)、地域の関係者との協働(ネットワークづくり)、などを心がけています。

また実際の相談場面では、労い、ピアサポートへのつなぎ、社会参加(就労等)、本人発信、といったステップで支援しています。

 

2024年1月、『共生社会を実現するための認知症基本法』が施行されました。

キーワードは、『共生社会』(認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力ある社会)

2024年12月、『認知症施策推進基本計画』が策定されました。

キーワードは、『新しい認知症観』(①誰もが認知症になり得ることを前提に、国民一人一人が自分ごととして理解する。②個人としてできること・やりたいことがあり、住み慣れた地域で仲間と共に、希望を持って自分らしく暮らすことができる)

いずれも、その策定プロセスに認知症の本人が参画しています。

 

翻って、本人の計画はどうでしょうか?

国の計画に本人が参画している時代、本人の計画に本人はどのくらい参画しているでしょうか?

共生社会を実現するための認知症基本法』における認知症の定義は、「この法律において「認知症」とは、アルツハイマー病その他の神経変性疾患、脳血管疾患その他の疾患により日常生活に支障が生じる程度にまで認知機能が低下した状態として政令で定める状態をいう。」となっています。

日常生活は謳われていますが、社会生活は謳われていません。

認知症ケアは、障害者総合支援法(社会生活支援有り)より、介護保険法(社会生活支援無し)が優先です。

このような認知症ケアの土壌(社会生活支援無し)が、本人の計画に本人の参画が不在という現状につながっているのかもしれません。

しかし、ここ10年ほど本人発信している人たちを観ると、みなさん社会生活が豊かであることが共通しています。

これは、認知症になっても社会生活を活発にすることが、比較的良い状態を維持することにつながる可能性を示唆しているのではないでしょうか。

 

また、本人の計画に本人の参画が不在という現状は、認知症に対する国民一人一人の偏見もあるかもしれません。

 

私は、個人としてできること・やりたいことを本人の計画に反映させて住み慣れた地域で仲間と共に実現していくことが、これらの現状を打破する取り組みではないかと考えています。

つまり、『新しい認知症観』の実践が『共生社会』の実現につながる、という考えです。

 

他にもあるかもしれません。

今回の研修では、グループワークでさまざまな意見を出し合っていただきました。

事業所からの事後アンケートでも、「わかっているようで実は十分に理解できていなかった認知症ケアについて学ぶことができてよかった」などの感想が寄せられ大変好評だったとのことでした。

 

これからも宮崎県内のさまざまな市町村でお伝えしていきたいと思います。

 

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