読書感想225  男と女恋愛の落とし前(大人の恋愛・ノンフィクション) | フリスビーの読書感想

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「男と女 恋愛の落とし前」

(唯川恵著 新潮新書)

 

 

恋愛、男と女、本当に難しいものです。

昔もそうでしたし、今もそう感じています。

 

本書は直木賞作家である著者が

「大人の恋愛」

をターゲットにし、12人の女性にインタビューをして持論を述べている1冊となっています。

僕もたくさん読んだ恋愛小説の達人による、大人の恋愛の考え、それは果たして。

 

 

本書では12人の女性が登場し、様々な恋愛を語っていますが、ここではとある1人の恋愛話を紹介します。

 

その女性は某会社に勤務している、38歳。

離婚歴が3回あるそうです。

 

著者が結婚観を聞いてみると

 

お金です

 

と語っていました。

性格や顔よりも、お金を持っていることが重要。

活字からですが、堂々と語ったような雰囲気が漂ってきました。

お金も重要だとは思いますが、ここまで言い切るケースも珍しいと思います。

その女性のここまでの経歴は…

 

1回目の結婚は、芸能事務所経営者の方。

お金は文句なく持っていたのですが、所属タレントが問題を起こし、賠償金を支払うことになりました。

その際に夫は

「私財も賠償金に回す」

と言ったところ、妻は猛反対。

結局は意見がまとまらず、離婚という形になりました。

生活が質素になることを恐れたのでしょうか。

 

2回目の結婚は、会社の先輩の方。

今回の原因は、夫の浮気。

さらにその浮気相手を自分の所有しているマンションに住まわせ、生活費まで出していたとか。

妻は浮気というよりも、その浮気相手にお金を使っていたことに腹を立てて離婚。

これは仕方がないですよね。

 

3回目の結婚は、とある会社に勤務の方。

この人はマンションも持っており、無駄遣いも特にしない方でした。

ですが今回のケースは

「お金に細かい」

というケースでした。

とにかく妻がどこで何に使ったのかをチェックし、使い方が良くないと都度責める。

さらに外食の際には一切お金を使わず、払うのはいつも妻のほうだとか。

そういった態度に耐えかねて離婚を決意しますが、夫のほうも慰謝料を出すつもりはなかったとか。

結果的には弁護士を立て、時間もかかったそうですが、何とか離婚をすることができたようです。

 

そして現在は4回目の結婚に向け、婚活中とのことです。

 

 

お金、大人の恋愛にとって必須ではありますが、今回のケースは特に顕著であり、とても印象に残りました。

僕は低収入な人間なので、ここを読んでいるときには

 

低収入の人間は用なしなのか

 

という憤りも覚えました。

以前読んだ本でも

 

年収200万円以下の男性となら結婚せず、1人のほうがいい

 

と書かれていたシーンがありましたが、ちょっとひどいですよね。

女性は年収ゼロでも結婚する人、たくさんいますから。

 

 

今回紹介したところでは「お金」がテーマの方でしたが、ほかにも

「不倫など」

が絡んでくる話などが紹介されており、その最後には著者の感想のようなものが書かれています。

そういった大人の恋愛について興味のある方には、おすすめした1冊だと思いました。

 

 

こちらも是非(^^)/