「電通マンぼろぼろ日記」
(福永耕太郎著 フォレスト出版)
今ではすっかりお馴染みになった「○○日記」シリーズ。
今回はその最新作である「電通営業マン」のお話です。
以前は悲壮感が強い中で、ささやかなほっこり話などがあったシリーズ。
今回は果たして?
本書を読む前の電通のイメージ、個人的には
残業が非常に多い会社
という雰囲気が強かったです。
それが原因でニュースになったこともありましたから。
本書を読んで、残業の件はあながち嘘ではないということを知りました。
ですがその代わりという形で
かなり優雅な生活を送っていた
ということも書かれていました。
著者が勤務していた時期が関係していることもありますが、給料はかなり高かったようですし、残業代もきっちり出ていたとか。
かつては
残業=収入が増えて嬉しい
という時代もあったようですから、そういった面でもいい時代だったのだろうと感じました。
中盤まではいい感じで進み、中には
「一か八かの勝負手」
が見事に成功し、拍手喝采を浴びたお話も。
電通は大会社ですから、ここまででは悲壮感は感じませんでした。
ところが終盤が近くなったとき、風向きは変わってきました。
正論を通したつもりが、会社にとっては迷惑行為として、処分を受けたり…
このあたりの理不尽行為は僕も最近経験したので、段々と同情心が入ってきました。
その後は逆風が吹き始め、アルコールの力を借りるケースも増え、全体的にギクシャクしていきます。
そして早期退職をした後に、まさかの展開が。
終盤になり、「○○日記」らしい状況となっていきました。
今回は「ぼろぼろ日記」ですが、それはこの時期になって当てはまるのだと感じています。
本書を読んだ後に、
大企業で収入が多くても、あまり大きな態度を取ってはいけない
ということを感じました。
現実に著者は長年にわたり、大きな態度を取っていて、その結果…
ということもあるので、そのあたりは参考にしたいと思いました。
謙虚な気持ちは大切に
その気持ちを本書を読んで、強く感じたというのが感想です。
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