4月4日に起きた、1歳の男の子が犠牲になってしまった

笹子トンネルの追突事故について…

 

本当は事故の全貌が明らかになってから…と思ったのですが、

今のところ事故原因の解明に繋がる続報を見かけないので、

現時点で考えてる事をまとめたいと思いました。

 

 

 

先日、この事故を受けてコメントをくださった方がいました。

 

事故の発生状況によっては助手席の方が安全なこともあるのではないか…?

 

要約すると、そんな感じの内容でした。

 

これは、私が今までの記事で、

お子さんを助手席に乗せる危険性を書いてきたので…

果たしてどうするのが最善なのかと疑問に思ってコメントしてくださったのかなと解釈しています。

 

それに関するお返事はさせていただきましたが、

自分の考えてることの整理の意味も含めて、

改めてまとめたいと思い、記事にする事にしました。

 

 

 

正直、いただいたコメント通りだと思っています。

後部座席は安全を確約する場所ではないので、

今回のように助手席だったら助かったかもしれないという事故もあると思います。

ただ、それでも私は、後部座席を推奨します。

 

それは、今回の事故がたまたまこういったケースであっただけで、

助手席の危険性がなくなったわけではないからです。

 

4日から5日にかけて出たいくつかの記事から、

今回、被害に遭った軽自動車はトンネル内で停車していたようで…

そのせいなのか、ニュース画像で見る限りでは、

助手席は、エアバッグは作動していないように見えました。

(最初に見たニュース記事からは分からなかったのですが

 角度の違う画像を掲載している記事も見かけて…

 それを見る限りでは、エアバッグらしきものはなさそうに見えました。)

なので、今回の事故に関しては本当に、助手席に座っていたら助かったのかもしれません。

でも、今回と全く同じケースの事故ばかりが発生するワケではないので、

もしかしたら似たような状況であっても、今度はエアバッグが作動するかもしれない…

エアバッグが作動すれば、結局、

後部座席でも助手席でも危険である事に変わりはないと思います。

 

事実、ボルボは自社チャイルドシートの設置に関して、

助手席でも安全性に差はないとしているみたいですが、

ただしそれは、エアバッグの作動をオフに出来る車で、ちゃんとオフにしていることが前提。

では、エアバッグのスイッチをオフに出来る車を所有している人が、

ボルボのチャイルドシートを購入して、助手席に乗せる場合、

お子さんを乗せる時はエアバッグのスイッチをオフ、

大人が助手席に乗ってチャイルドシートを後部座席に乗せる時はスイッチオン…

絶対忘れずに行う必要が出てくるハズですよね。

ウッカリ…なんて万が一にも起こしてはいけないやつです。

私は、それならやっぱり最初から後部座席に乗せた方が良いと考えます。

 

それは、人間誰しも、忙しかったり疲れていたりするとウッカリして

スイッチの切り替えを忘れる事もあると思うからです。

 

人は物事を完璧にこなせる人の方が圧倒的に少ないと思っています。

なので、ウッカリしてしまった時でも問題ないように行動した方がリスクが少ないと考えます。

…もちろん、物事によってはウッカリが許されない内容もあるので…

それならばウッカリを防ぐための対策が別で必要になります。

絶対にウッカリしない…もしくはウッカリが起きないような対策をいくつも講じる…

そんな事するくらいなら、最初からエアバッグのない席に着けた方が余計なリスクを省けると思います。

 

もちろん、助手席の危険はエアバッグだけではないです。

側突の可能性も。

ただし、これに関しては、

どの席に向かって車が突っ込んでくるかなんて、正直、相手次第…

後部座席のあたりに接触してくる可能性だってもちろんあります。

そうなればまた助手席の方が安全では…?という疑問も浮かんでくると思います。

でもそれは、助手席にぶつかってくる可能性もあるので、

助手席が安全という理由にはならないと思います。

それこそ、前方と後方の車に挟まれて、

全ての席がペシャンコになって全員助からない可能性だってあります。

それで言うなら、全ての席が危険とも言えます。

それなら、車に乗せなければ安全か…?とも考えても、

歩道を歩いてたって車が突っ込んできて命を落としてしまうケースだってあるので、

車に乗らなければ事故とは無縁とも言い切れない…

じゃあ家から出さなければ…と考えたところで、

家の中にだって危険は潜んでいます。

 

結局のところ、100%安全な場所も事柄もないし、

何かを選択したら選択したその先で、選択しなかったら選択しなかった事による、

メリットとリスクがあるのだと思います。

どっちのメリットを取ってどっちのリスクを捨てるか…その違いだけ。

 

 

今回の事故…

原因は今のところ公表されていないと思いますが、

何故、トンネル内で停車していたのでしょう…?

玉突き事故が発生していない所を見ると、

渋滞に突っ込んだのではないと考えているのですが…

 

もし、軽自動車がトンネルの外で停車していたら…

もしくは非常駐車帯に停車していたら…

故障などにより走行不能であったのなら、三角表示板を設置していたら…

お子さんを連れて非常口に移動していたら…

トラックの運転手が考え事をしていなかったら…

トンネル内のスピードに気を付けて走行していたら…

 

どれか一つ…

たったどれか一つでも選択が違っていたら…

お子さんは助かったのかもしれません。

でも、そう思ったところで、失われた命は戻らない…

それならば、今、私にできる事は、

命を奪う側にならないよう気を付ける事だと、そう思いました。

もちろん、普段から気を付けて運転しているつもりではありますが、

慣れというのは恐ろしいもの…

無意識の内に油断が生じていると思います。

今まで以上に気を引き締めて、初心に戻って運転しようと思いました。

 

 

今回、コメントをいただいた事で、

このように自身の考えを見直すきっかけを貰えたこと、感謝しています。

考えて考えて…それでもやっぱり私の考えは変わりませんでしたが、

思い込みや先入観…

「そういうものだから…」という思考停止による後部座席推奨ではなく、

想像しうる状況をいくつも思い浮かべて…

ちゃんと今現在の自分で考えて、

この結論を出せた事は意味のある事だと思っています。

その上で…

 

今回の事故を受けて助手席の方が絶対安全だと、

本当に本心で思う人がいるのであれば、

その人は助手席に乗せたらいいと思います。

私は後部座席推奨ですが、決めるのはお子さんの保護者の方です。

ただ、決める時は、

『周りがこうだから』『誰それがそう言ってたから』『そうしろと言われたから』

ではなく…

人に流されるのではなく、

人に左右されるのではなく、

本当にどうする事がお子さんにとって最善なのか

よくよく考えた上で決めて欲しいと思っています。

何かあった時…自分の決断を誰かのせいには出来ません。

なので、本当に“自分はこうした方が後悔しない”という事を選んで欲しいです。

 

その、“考えるきっかけ”の一つになれるなら…

このブログを立ち上げた意味があります。