追悼 山本陽子さん | 郵便局員のごった煮よもやまブログ

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とにかく私自身の趣味・思うことなど書き込んでいきます。

残念な訃報がまだ続きます…。

 

女優の山本陽子さんが亡くなられました。亡くなる当日も元気だったのだが、帰宅直後に倒れられたとの事です…。

 

凛とした雰囲気で善人から悪女まで幅広くこなす名女優であった。東京都中野区の出身で高校卒業後野村証券に入社したが、昭和38年に友人が日活に応募書類を送ったら合格し第7期日活ニューフェイスとなり同年に女優デビュー。翌昭和39年に映画『抜き打ちの竜 拳銃の歌』(主演 高橋英樹)のヒロイン役となったものの、浅丘ルリ子・吉永小百合など当時の日活女優が大いに活躍する中にあって頭一つ抜けきれない状態であり、その後テレビドラマに活路を見出し昭和40年に『光る海』『七人の孫(第2シリーズ)』の出演でお茶の間の人気を得るようになり、その後も主人公斎藤道三の正室を演じた大河ドラマ『国盗り物語』・後に噂になった田宮二郎主演の『白い影』『白い滑走路』・嫁姑問題を真正面から取り扱った主演作『となりの芝生』・シリーズでは唯一の女性リーダーを務めた『ザ・ハングマンⅤ』・畠田理恵とダブルヒロインを務めたNHKの朝ドラ『京、ふたり』・吉原に蔓延る悪を斬る主演時代劇『付き馬屋おえん事件帳シリーズ』など多くのドラマで長きにわたり活躍した。

特に昭和57年放送の松本清張原作の『黒革の手帖』では主演を務め、元は銀行員だがそこで横領した金で銀座にクラブを開き更に手に入れた手帖を武器にのし上がっていく悪女を演じて代表作となり、その後平成16年に米倉涼子主演でリメイクされた際には主人公の師匠的存在である老舗クラブのママ役を演じ新旧共演と話題になった。

 

その一方で1970年代に入ると舞台に進出し、昭和46年森光子主演の『放浪記』の悠起役を皮切りに昭和55年には『花埋み』で舞台初出演を果たし、平成6年には『おはん』の演技で第19回菊田一夫演劇賞を受賞するなど舞台でも大いに活躍した。

また活躍し出した昭和42年に山本海苔店からイメージモデルに起用され、CMやポスターの広告などに登場して亡くなるまで務め上げ「山本海苔といえば山本陽子」「山本陽子といえば山本海苔」のイメージとなり、これにより平成22年には「専属タレント契約の世界最長記録」でギネス世界記録に認定された。また他にも「両国予備校」「コーミソース」などの他のCMでも大いに印象を残した。

 

私にとってこの方といえば何と言っても前述の通り「山本海苔店」「コーミソース」「両国予備校」のCMで子供の頃から腐るほどCMを見てきた感があった。

また女優としては『付き馬屋おえん事件帳』の印象が強かった。表向きは吉原の仕出し屋「喜の字屋」の女将で裏の顔は遊郭でのツケを取り立てる付き馬屋だが、その債務者またはそれに関わる人が極悪非道な行為を行った場合は店の者を伴い悪を成敗する更なる裏の顔を持った主人公で、立ち回りに入る際のキメ台詞「斬った張ったは稼業じゃないが、喜の字屋おえんケジメ付けさせてもらいます!」は大いに印象に残ったものでした。

 

70歳を機に東京の家を引き払い熱海の別荘を本宅として移住したが、その後も仕事は精力的にこなしていてこの4月にも舞台出演の予定があったそうです…。

 

しかし子供の頃から見てきた女優さんだけにいなくなるのは本当に寂しいものです…。

 

 

 合掌