2021 夏 京都の旅12
南禅寺
8/18(水)⑦
もう、ほとんど半世紀前だが、中学の修学旅行で、南禅寺の大きな山門が班別行動の集合場所だった、ということがあった。大学時代、永観堂には何度か足を運んだ覚えがあるが、南禅寺を訪れるのは、あるいは中学の時以来かも知れない。
その大きな山門をくぐり、境内を歩いてみるが、数えるほどしか人はいない。
中学校の修学旅行以来の南禅寺
南禅寺風景
中学の時には知らなかった、境内の左手隅にある、鬱蒼とした木立の中に、琵琶湖疏水の水道橋が通っている。歴史的建造物として、仏教遺跡とはまた違った近代化の足跡、といった風情で、このレンガの橋は存在感を示していた。ここでは、水道橋を背景に和服姿の若いカップルが写真撮影をしていたが、そんな場面にも似合う景色だ。
琵琶湖疏水の水道橋は貫禄充分
右手の山から水道橋脇に踏み跡がついているのはすぐに分かったが、そこから降りてきた人たちがいた。どうなっているのかな、という興味から登ってみると、水路に沿って歩道がずっとついている。これを辿っていくと、山に開けられたトンネルから吐き出される琵琶湖の水が、一旦プールされる池に続いていた。
疏水づたいの道を辿る
池の隅っこには、琵琶湖から流されてきたのだろうか、大きなソウギョが、少し弱っているのか、尾びれを見せて浮かんでいる。
でかい!優に1メーターはあるだろう
ここを過ぎると、祠のある小さな公園、田邊朔朗の像が立っていた。この人が中心になって建設した「旧九条山浄水場原水ポンプ場」は、元来、御所を火災から守るために建設された施設という。インクラインの遺構もあった。下っていくと、蹴上駅に通じているのだろう。
インクラインと琵琶湖疏水の風景
2021 夏 京都の旅13につづく