2021 夏 京都の旅13 日向大神宮 | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2021 夏 京都の旅13
日向大神宮

8/18(水)⑧
 さて、ここからどうしようかと思ったところが、トンネルからの水路に歩行者しか通れない程の小さい橋が架かり、これに大神宮橋などという、大層な名前が付いている。「日向大神宮」がこの先にあるというのだ。

 正直、そんな大神宮などというのは知識の片隅にもなかったが、これは行ってみなければなるまい。しかしここからはどうやら山に分け入る道になり、しかもどれくらいかかるのかの見当さえつかない。とりあえず歩いてみるか、とばかり橋を渡るとすぐ、向かいから若いカップルが降りてきた。聞けばその大神宮にお参りに行った帰りという。これまでに降った雨で、ちょっと歩きづらいところはあるが、ここを登って行くと、自然に行き当たるというから、迷わず行ってみることにした。


日向大神宮に向かう道で出会ったニワトリ

 道はすぐに車道と合流したが、左手には山が迫り、雨に流された小石や木の枝の散らばる舗装路は、クルマのすれ違いもやっとの細道、右側の下を流れる川が削った岸辺の様子を見るにつけ、このところの悪天候でかなりダメージを受けているな、という印象を持った。

 しかし、この道沿いには家が建ち並び、中には宿泊施設もあって、え、こんなところに、という驚きを禁じ得ない。橋からゆっくり歩いても10分ほどだったろうか、鬱蒼とした山中に立つ日向大神宮は、こけら葺きの屋根を持つ神社。「大神宮」という語感に照らすと、ちょっとどうかとは思うが、雰囲気はある。


日向大神宮


 裏手を登ったところに天岩戸があるとのことだから、まずはそこまで歩いてみると、そういう感じではなく、まあ、くぐり岩、と表現した方が適切だろう。古事記の記述から、天照大神を祀ると、近くに天岩戸が欲しくなるのは分からないではないが、結果として、全国にどれほどの天岩戸が出現したことだろう。元々、古事記の記述など物語に過ぎない、といささか軽く見ているのでなければ、こんなことにはなり得ないのではなかろうか。神社神道の関係者には、そこのところを伺ってみたいものだ。

 

日向大神宮裏手に続く道を行く



天岩戸?



2021 夏 京都の旅14につづく