2021 夏 京都の旅16
京都市水族館1
8/19(木)②
そうこうしているうち、水族館開場の時刻になった。入場料¥2200は安くない。
入ってまず目の前に展開するのがオオサンショウウオの大きな水槽、考えてみれば不思議はないが、京都とオオサンショウウオをリンクさせて考えてみたことがなかったせいで、驚いたのは正直なところだった。
入ってすぐにあるのがオオサンショウウオの水槽
鴨川水系では、中国から入ってきた種と交雑していない割合は、わずか1,6パーセントというから、もう日本産の純血種を守ろうなどというのは夢物語に近い。他の地域でどうなのかは分からないが、事情は似たようなものなのかも知れない。その純血種はこの水族館でただ一匹だけ、その個体は隔離してあるということだった。
それはともかくとして、でかいやつが群れをなして折り重なっているこの水槽は圧巻!最大のは何と体長が156センチあるという。どうもこいつらしい、というのは分かった。岡山の、高梁川の上流にあった「ハンザキ」の展示館では、我々が訪れる寸前に死んでしまった最大のオオサンショウウオが、確か1メートルをちょっと超えたくらいだったはずだから、ここのとは到底比較にならない。もしかして交雑種はでかくなる、ということなのだろうか?
折り重なるようにして隅に群れる、巨大なオオサンショウウオたち
ここのオオサンショウウオは、いわば水族館の看板になっているらしく、ぬいぐるみが人気を呼んでいた。様々なサイズが取りそろえてあり、ほぼ実寸大のものまである。
進むと「京都の川」、上流部はイワナ、ヤマメの混棲だが、よくあるヒレの変形などは見られず、健全な姿(業界用語ではヒレピンと呼ぶ)で泳いでいるのはめでたいことである。
健全な姿で泳ぐイワナ、ヤマメ
広くとられたアシカとゴマフアザラシのブースでは、丁度青いカッパに身を包んだ飼育員のお姉さんが4~5人、えさやりと検温などの業務に当たっているところだった。見物客もこれに興味津々、作業の現場に人が集まっている。これも「今、おしっこを採っています、体温は36,5℃です」などとリアルタイムで実況がアナウンスされ、日常業務をエンターテインメント化する工夫が見られたのは特筆すべきだろう。
餌やりや検温などは全て実況される
円筒形に突き出た水槽に現れる、アザラシの姿はまことにユーモラス、こういった展示は、知る限りでは旭山動物園がパイオニアだろうか(行ったことはないけれど)。いずれにせよ、アザラシは外の人間の反応を楽しんでいるようにさえ見える。どうなんだろう、犬と同じくらいの知能はあるように思えるのだが、ここのアザラシをはじめ、ほ乳類なら目を見ればそれが分かるように感じる。鳥類にも知能程度が高いものがいると聞くが、さすがにそちらは目からは読み取れないようである。
アザラシの仕草はユーモラスである
2021 夏 京都の旅17につづく