2023大阪の旅43
大阪歴史博物館2
1/7(土)③
大阪歴史博物館の展示は、階を下がると時代も下る、という仕組み。朝見の儀のジオラマのある階から下がると難波宮の発掘現場を再現したフロア、そこから下へ行くと江戸期の大阪船場の街並みを再現した、ミニチュアのジオラマが展開する。これが極めて精巧に作られていて、実に見応えがある。人形をよく見ると、ところによって、テーマに沿った動きがそれぞれに与えらているのが分かって興味深い。
先物取引が世界で最初に始まったのがここでのことだったなど、経済の分野で大阪は、極めて先進の地であった、ということがよく分かった。
江戸期の大阪船場の街並みを再現したミニチュア。大変よく出来ている
7階まで降りると、明治・大正・昭和を描いた、今度は実物大の街や商店、そして一般の住宅を再現したジオラマだ。大大阪時代、というテーマがあったが、そのような呼称があったことを、ここで初めて知った。
明治・大正・昭和を通じた、「大大阪時代」
この3フロアを通じ、それぞれに大変工夫が凝らされた展示、というにやぶさかではないが、やっぱり映像作品が欲しい。10階の難波宮では僅かにあったようだが、椅子に座って鑑賞できるわけでもなく、中途半端な感は否めない。1テーマ10~15分程度にまとめた作品をいくつか用意して、シアターで連続上映、などというのがあればなあ、と思う。勝手に妄想すれば難波宮の前・後期、江戸時代の大阪、大大阪時代、そして博物館の見どころ紹介。難波宮発掘の功労者「山根徳太郎ものがたり」なんていうのも面白そうだ。お隣がNHK大阪放送局なのだから、こことタイアップして、過去の番組アーカイブから映像を提供してもらって編集すれば、新たに撮影するのは最小限でも、十分見応えのあるものが出来る気がするのだが。
2025年には大阪万博を開催するのだろう。あの気持ち悪いシンボルキャラクターは何としても受け入れがたいが、それを期に、ということでも結構、是非頑張っていただきたい。お休みの土曜日に、そしてこれだけ立派な施設にもかかわらず、来訪者は我々の他に数えるほどしかいなかった。
2023大阪の旅44 サバ料理専門店“SABAR”につづく