2019春の富山13 山町ヴァレー~ダイワ | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

楢丁(YOUTEI) 旅の話

趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2019.4/1~6 春の富山 その13
山町ヴァレー~ダイワ

4/4(木)③
 山町ヴァレーの玄関口から入ると、事務所が左手にある。これを通り過ぎて中庭に入り、お目当ての「折井」をまずは覗いてみると、ここでもBGMに5~60年代のモダンジャズが流れている。店番はどう見ても20代の女性だったから、この人の趣味とは思えず、してみるとやっぱりこれは社長の指示だろうか。

 職場の若い同僚二人が、最近相次いで結婚したが、お祝いを何もしていない。あまり大仰なものはどうか、と思っていたのだが、ここのコースターなら、気持ちの上で負担にもならないだろうと考えた。二つセットのものを色違いで買って、色を混ぜてもらった。他にもいろいろ製品は並んでいて、ちょっと重いが、真鍮に例の銅板が貼られた名刺入れが素敵で、自分用に一つ購入。今使っているアルミ製のものはかなりへこんできていて、そろそろ潮時かな、と思っていたところだった。


                    これが購入した名刺入れ。真鍮製でちょっと重い

 お隣の蔵は海産物を扱うお店。ホタルイカの糀漬けを試食、今晩のつまみに購入。並びの蔵にはカフェもあったが、お茶はもうちょっと後にすることになった。


 山町筋はこの山町ヴァレー付近が最も歴史的建造物が残されているようで、カメラが活躍することとなった。


                          このような重厚な建物が並ぶ

 

 この通りを終いまで歩き、交差点を右に折れると、「高峰譲吉生誕の地」の看板を掲げる公園があり、手前の銀行には一室、高峰譲吉の顕彰コーナーが設けられている。

 

                   公園といってもただの広場だが、高峰譲吉生誕の地

 

                            一室が記念館に充てられていた

 

 昔から、タカ・ジアスターゼの名前は知っていたが、そのほか、この人にどんな業績があるのかは全く知らなかった。科学者であるとともに、慈善事業家の顔を持ち、ポトマック川沿いの桜の寄贈にも関わっていたという。手紙が一つ展示されていたが、実に達筆、ただ上手という域を遙かに超え、和様の古典を勉強しただろう痕跡を覗かせる、立派なものだ。小さいが筆文字の扁額も一点展示されていた。


                              記念館の展示風景

 


                         ペン字の書簡。和様古典の味がある

 徐々に城址公園へ戻る道筋をとるが、路地裏の「ひづめ美術店」を覗いてみる。茶道具を中心に商う骨董品店だけに上品な品揃え、このくらいならまあ躊躇なく入れるが、あまり店構えが立派だと、それだけで入るのをためらう気持ちが働くこともあるから、骨董屋も難しい。逆にそれで店側が客層を選んでいる、ということも考えられるが。

 

                     骨董店も、あまり立派だと敷居が高いが・・・


 幹線を渡った先に立派な神社がある。「高岡関野神社」、境内は大変きれいに整備され、拝殿の屋根に丁度職人が上がって修理の最中、裏手に回ると、屋根から落ちた昨日の雪が残っていた。



                             高岡関野神社にて

 神社の裏手に進んでいくと、商店街の入り口には、おしゃれな建築のデパート「大和DAIWA」が建つ。入るとすぐに「イタリアンフェア」開催中だったが、あまり人がいないのを見ると、申し訳ない気持ちになる。試食でいただいたピザはおいしかったが、他にはアクセサリーやバッグ類、そしてワインのブースもあった。


                       お洒落な建物はデパートの「ダイワ」

 章湖はこのフロアでストッキングを購入、その後地下の食品フロアを回ってはみたが、特筆すべきことはない。

 デパートから出て裏手に回ると、桃太郎やブレーメンの音楽隊、オオカミと七匹の子羊をモチーフにした野外彫刻が設置された広場があり、どことなく暮れに行った岡山や倉敷との関連が頭に浮かぶ。




                    かなり気合いの入った彫刻作品の並ぶ広場

・ 「折井」のコースターは同僚の新婚さん二組にプレゼントした。気に入ってもらえたようでよかった。

 

・ 帰ってかなり経ってからだが、高岡のDAIWAがとうとう閉店に追い込まれた、というニュースが流れた。デパートという業態そのものが、すでに時代に合わなくなっているのではないか、という感想を持つ。高岡にイオンが来たのが直接の原因だろうが、我々の世代は、そこにあこがれを持った記憶があるせいで、寂しいものがある。しかし、これも時代の流れだろう。


2019.4/1~6 春の富山 その14 高岡街歩き~動物園につづく