2020 再びの会津27 郡山麓山公園 | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2020 再びの会津 その27

 

8/17(月)②

 山中の道はだんだんワインディングロードと化し、途中に湧水を汲むことのできるポイントがあったようだ。峠を越えると「石筵牧場」を通過した。駐車場には結構な車が止まっていたが、あとになってみると、寄ってくればよかった、という気もしてくる。

 
 郡山には市立美術館もあるが、今日が月曜ということに、今頃になって気が付いた。調べてみるとやはり休館日、全く迂闊だった。じゃあ、どこに寄ろうか、ということで、かつて郡山に行ったとき、遊歩道を歩いて安積疏水の記念公園に行ったのを思いだした。浄土松公園を再び訪ねるというのもよかったかも知れないが、腰痛がその思考を阻んだのだろう。


 一旦は遊水池沿いの駐車場に車を入れ、歩き始めた。日向に出ると、これがまことに暑い。しばらく歩いて、ここからだとまだ距離がありすぎると悟り、NHK福島放送局のある、公園脇の駐車場に行ったら、ありがたいことに無料で駐車できた。

 

安積疏水をテーマにした公園ゆえのモニュメントか


 隣接するのが麓山公園、これで「みやまこうえん」と読むのだそうだ。なるほど、ここに安積疏水を記念した「麓山の飛瀑」があり、これはかつての記憶のとおりだった。復元されたという、レンガで作られた人工の滝だが、歴史を記憶にとどめようとする努力は悪くない。

 

麓山の飛瀑


 この公園、決して広いとはいえないが、池の周囲に茂る松の姿がいい。ちょうど数人の年寄りがこの暑い中、清掃作業にいそしんでいる最中だったが、松の葉一本残すまじ、というその姿勢に、何もそこまでやらなくても、という気持ちになった。

 

松の姿がいい


 道一本隔てると更に「21世紀記念麓山の杜」という公園があった。シンボル的な円錐状の建物にはカフェもあるし、対角にある渋い茶室では、有料の茶席もあるが、全て休館。残念だが仕方がない。

 

21世紀記念麓山の杜のシンボル的な建物。放射線測定器の値は0,148マイクロシーベルト


 ここから街を歩いてみようと踏み出すと、見えてきたのが歴史的建造物に違いないと思われる、洋風の塔を持つ建物。これが郡山公会堂、大正期の建築という。中のホールで行われていたのは社交ダンスサークルの練習会だろうか。会場として、いかにも相応しい感じがした。傍らには歴史資料館もあるが、当然にも休館日。

 

歴史的建造物の郡山市公会堂

 

郡山市公会堂内部。金属の柱は耐震補強用だろうか


 となりに立つ中央公民館、章湖は「仙台メディアテーク」を思い出したというが、上部にガラス張りのドーム状になったところがあるのと、全体にガラスが多用されているのでそう感じたのだろう。いずれにせよ、公共の施設にしてはちょっとオシャレな演出が感じられ、最近はこれを、全くの無駄な出費、と非難するには当たらないと思うようになった。公共施設の建築デザイン、これは街を形作る上で重要な役割を果たす。

 

郡山市中央公民館(郡山市HPより転載)


 早速エレベーターでここに上ってみた。しかし、オシャレと思ったドームの中は、陽が直接入るせいで暑く、とても長くはいられない。屋上に出てみると、1人、パンをかじる青年がいたが、街を見渡すことのできるここは、なかなかに気持ちがいい。ひとしきり眺めていると、小高いところに、またしても歴史的建造物らしきものが目に入った。


屋上に出てみた

 

 

 

2020 再びの会津 その28につづく