「糖質制限」でリウマチなどの膠原病が良くなるかもしれない、という情報を発信するお医者さんや治療家さんがいました。
私も、これらの情報を集めて実践した一人です。
口コミを集めると、良くなっている人もいるが、悪くなっている人もいる。
私の場合は、膠原病の症状は良くなったけど、腎臓が悪くなった。
(現在は、どちらも治りました)
はて、良くなった人と悪くなった人の違いは何か。
大切なことは何か。
今日は、そこらへんを書いてみたいと思います。
糖質制限で自己免疫疾患は治る、これはあっているのか、
結論を先に言うと、
「いっしょくたに糖質を制限」するのは良くない!
短期的には良い効果が出ますが、長期的には様々な副作用が出ます。(エネルギー不足による病態悪化・ケトン体上昇による尿酸値増・腎臓の負担・腸内細菌減少による栄養不足・水素不足・短鎖脂肪酸不足、筋肉量低下、GLP- 1の分泌低下、グルカゴンの反乱・耐糖能の悪化による糖尿病などなど)
正しい答えは、
「糖質は食物繊維こみのホールフードで適量を摂る。精製糖質は徹底除去する」
すると大きな効果があります。
一般的に、糖質制限は、副腎疲労症候群の症状がある方、肝臓や膵臓に疾患がある方、腎臓機能に異常がある方、糖尿病でインスリン注射を打っている方、妊娠中・授乳中の方、成長期のお子さんはやってはいけません。
しかし、「精製糖質制限」であれば、ほとんどの病気で問題ないどころか、ほとんどの病気に効果があります。
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自己免疫疾患・膠原病を治す3つのポイントは、
①毒を出す、毒を入れないこと。
②胃腸対策
③必要な栄養摂取
ですが、精製糖質制限はこの3つに密接に関わります。
①精製糖質制限により病原菌や毒を減らすことができる
・腸の常在菌カンジダ菌は糖が大好物。
糖質を過剰に摂取すると、カンジダ菌が異常繁殖し、腸内環境を悪化させるという研究結果が出ています。
カンジダ菌以外にも、糖質により悪玉菌が異常発酵し、ガス・有害物質が生成され、全身をまわります。
・口の中に入った糖質の一部は、細菌の助けで強い酸になり、歯の主成分のリン酸カルシウムを溶かします。糖質をたえず口にすると虫歯は増え、歯根部に「歯性病巣感染」という溶連菌をおもとした感染が起こります。口内の細菌は全身に回ります。その結果、リウマチや心臓弁膜症、腎炎などをつくります。
・過剰な糖質は、肌、臓器を糖化させAGEsを増やします。
・糖質の過剰摂取により、中性脂肪やコレステロールが合成されます。これは動脈硬化や高血圧、心筋梗塞の原因にもなります。
②精製糖質制限により胃腸の改善、悪玉菌を減らす
過剰な糖質によって腸があれることによりアレルギーやリーキーガットを引き起こします。
リーキーガット症候群とは、栄養などを吸収するのに重要な腸管壁にたくさんの穴が開いてしまうことにより、不要な栄養素や毒素、細菌まで体内に吸収してしまうという症状です。穴が開くというのは、腸の粘膜が薄くなって、バリア機能が低下した状態です。バリアが薄くなって、細菌・毒素・未分解の栄養が腸管壁の穴から吸収されてしまうと、それらは体内をめぐって、様々な悪影響を及ぼすようになります。
一番多いのは腸の病気です。腸が正常に働かなくなりエネルギー供給のバランスが崩れます。他にも、関節炎に肝臓病やリウマチ、免疫不全などたくさんの不調や病気を引き起こす原因になります。
③糖質制限によりミネラル・ビタミンの無駄遣いを防ぐ
・ビタミンB群は、体内の代謝に必要不可欠で、遊離型そのものが直接関与するのではなく、種々の栄養素を体内で分解するときに活躍する酵素の構成成分(補酵素)として作用します。すなわち摂取されたそれぞれのB群は、体内各臓器、ことに肝臓でそれぞれの特異的な補酵素に変えられ、それぞれ特異なな代謝反応の触媒となって作用するので、重要なビタミンなのです。砂糖などの糖分は、分解されるためにビタミンBを大量に浪費します。
ビタミンB群が不足すると、いくら糖質をたくさん摂取したところで、エネルギーに変えることができず、乳酸などの疲労物質がたまり、体は酸性化し、疲れやすくなります。不足が慢性化すれば、病気に繋がります。
・砂糖などの糖質は、カルシウムを奪います。
(砂糖の不完全燃焼が乳酸となり、血液を酸性に傾ける。そこで中和のために血液中の重炭酸イオンが消費される。この重炭酸イオンでも足りなくなると、骨の成分となるべき炭酸カルシウムが使われる。)
これらの理由で、精製糖質制限は自己免疫疾患の根本原因にアプローチできると言えます。
もちろん、精製糖質制限による恩恵はそれだけにとどまりません。
それは、過剰な糖質摂取によって起こる病気を挙げればわかることです。
糖尿病、癌、肥満症、動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、コレステロール上昇、中性脂肪増加、脂質異常症、アレルギーの悪化、腎炎、便秘、虫歯、ストレス、疲労、不眠、神経過敏、骨粗しょう症、結膜炎、網膜炎、カタル性疾患、感染症、免疫力低下など、あげればきりがなく、全ての病気に繋がる根本的な主要原因になっています。
早く良くなりたければ、精製糖質を摂らないようにしましょう。
砂糖たっぷりの和食、ケーキ、チョコレート、砂糖入り飲料、白米、うどん、パンなどをやめます。
主食は、オーツ麦、発芽玄米、そば、イモなどを茶碗1杯ほど摂り、人参・南瓜など野菜の糖質、少量のフルーツを摂るのがお勧めです。
これらは、エネルギーをまかなう他、腸内細菌の為に必ず摂る必要があります。
(短期であれば、徹底した糖質制限が勧められる場合もあります)
(ポスト糖質制限で麦飯が流行っていますが、グルテン様物質の為、病気直しにはお勧めできません。)
腸内細菌が、
・病原体の侵入を防ぎ排除する、
・食物繊維を消化し短鎖脂肪酸を産生する、
・ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンK、葉酸、パントテン酸、ビオチンなどのビタミン類の生成をする、
・ドーパミンやセロトニンを合成する、
・腸内細菌と腸粘膜細胞とで免疫力の約70%を作りだしているのです。
ほとんどの自己免疫疾患の原因が、腸内細菌バランスの崩れであると言っても過言ではないほどです。
現に、自己免疫疾患・膠原病のほとんどの人が、腸内細菌のバランスを崩していることは国内外の研究で明らかになっています。
腸内細菌の産生する酪酸などの短鎖脂肪酸は、血糖のコントロールをはじめ、体によいさまざまな働きをしてくれます。
酪酸により免疫寛容が促進されることも明らかになっています。
これは、自己免疫疾患の根本的解決につながります。
また、腸に短鎖脂肪酸があると、小腸にある細胞(L細胞)が刺激されてGLP-1という消化管ホルモンを分泌します。このGLP-1が、血糖値が上がる前に、先回りしてインスリンを分泌させ、血糖値の上昇も抑えてくれます。
ということで、いかに善い腸内細菌を増やせるかが病気直しのポイントになるのですが、腸内細菌を増やすためにはエサが必要です。
水溶性食物繊維やレジスタントスターチが、腸内細菌のエサになるため、オートミール、イモ、豆類が勧められます。
これらは必要な糖質です。
よって、一般的な「糖質ならなんでも制限」する「糖質制限」はナンセンス、時代遅れです。
「食物繊維のある糖質の選択、精製糖質の制限」
これが私の出した答えです。
(SIBOにより、これらの腸活が合わない人もいます。アレルギーで合わない人もいます。胃腸が弱く生の食物繊維が合わない人もいます。1gの糖質に反応してしまう人もいます。
しかし、そこで諦めるのではなく、この糖質選択を行える状態にもっていく必要があると思います。)
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↑これが膠原病に良い善玉菌とエサのセットです。
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