特にポットの養液栽培でやっている農園など、最近は人工的に合成された「アクアフォーム」という硬質ウレタンを用土にしてブルーベリーを育てる方もいらっしゃいますが、多くのブルーベリー栽培者にとって欠かせないのがピートモスです。農園の地植えでは代わりに木材チップを使っていますが、ブルーベリー苗をポットで育てている間は私もピートモスを使っています。ピートモスとは「ミズゴケ類などの蘚苔類、ヨシ、スゲ、ヌマガヤ、ヤナギなどの植物が堆積し、腐植化した泥炭を脱水、粉砕、選別したもの」(Wikipedia)で、北海道でも生産されてはいますけど、日本で売られているピートモスの大半はカナダ、ロシア、北欧産です。これから鉢上げや鉢増しなどでピートモスがたくさん必要になる時期です。私がいつも取り寄せている輸入業者さんから値上げの案内があった時にたくさん買い置きしておいたのも残りわずかとなり、先日再び注文したピートモス10袋が配達されました。
袋の中にはピートモスがパンパンに詰められており、ほぐすと300リットル以上になります。コロナ前は1袋3000円プラス消費税だったのが、値段を見て驚きました。今は配達料なども請求され、1袋5000円以上です。2倍近い価格に高騰している肥料(特に化学肥料)と比べたらまだマシですが、それでも1.5倍以上の値段です。色んなものの値上げがボディーブローのように効いてきます。同じ容量のピートモスが、ホームセンターの「コメリ」ならもっと安く買えますが、コメリのピートモスは粉状のサラサラしたピートモスなのに対し、私が使っているこの会社のピートモスは長繊維で通気性に優れます。私は挿し木には粉状のピートモスを、そして栽培用には長繊維のピートモスをと使い分けています。
今年はブルーベリーを8500本挿しましたけど、ピートモスに無料でもらえるモミガラやカンナクズを混ぜますし、10袋あればよほど鉢上げは大丈夫でしょう。実だけでなく、さすがプロだと言われるような良い苗も生産したいと思います。