ピンクレモネードの挿し木 | ゆたか農園のブログ

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新規就農した夫婦のブログです。「ゆたか」は妻、夫、息子の名前の頭文字を1文字ずつ取って名付けました。「ゆたか」にはrich、wealthy、fertileといった意味だけでなく、家族3人で力を合わせて頑張ろうという想いが込められています。

今朝も相変わらずの土砂降りでした。お野菜も値段が上がっていますし、当園でも裂果の被害が出るなど、少なからず雨の影響を受けています。先日は、県内で今年オープンしたばかりのブルーベリー園の園主から実を融通してくれないかと電話があったくらいですので、ほかのブルーベリー園も長雨の影響を受けているのでしょう。(冷酷なようですが、その園主さんが食べる目的で買ってくださるのでしたら喜んでお売りしますけど、来園客への転売目的なのが明らかでしたので、お断りしました。それに当園でも今年はいっぱいいっぱいの状況です。)

 

売り上げが減ると、真っ先に、レンホーさんより厳しいウチのカミさんによる「事業仕分け」の対象になってしまうのが私のお小遣いです。そこで普段ならやらないブルーベリーの緑枝挿しをすることにしました。挿し木するのは苗がよく売れる「ピンクレモネード」です。

 

ピンクレモネードは結実率が悪いと言われていますが、結実率が悪いのではなく、隔年結実性の傾向があるのではないかと思っています。今年はほとんど実が付きませんでしたが、昨年は豊作でした。今年は不作だった代わりに、枝がすごい勢いで伸びています。

夏季剪定を兼ねて枝を挿し木します。といっても、私が挿し木で使う枝はこんなのです。

「細い枝で挿し木すると発根する前に枝の養分を使い果たして枯れてしまう」などと書かれている本がありますが、それは真っ赤なウソです。私はこの枝からでも2本の挿し木をしますし、特別な設備がなくてもそれで十分な発根率を得られます。某ナーセリーの2年生苗からだってその気になれば10本や20本の挿し木ができます。ただ、知り合いの育苗農家さんから特別に教えていただいた挿し木法なので、ちょっとしたコツが必要ですが・・・。YouTubeで自称「プロの農家」が「プロの挿し木法」なんて動画を出していますけど、ひとりで何万本も挿し木する本当のプロはそんな面倒な挿し木法をしていません。

 

こちらがこの春に挿し木したピンクレモネードです。


穂木は爪楊枝の半分くらいの長さしかありませんが、枝を伸ばし鉢上げできるくらいに発根しています。この挿し木法の利点は、捨てるような枝で挿し木をするので、収穫量に影響を与えずに、簡単かつ大量に苗を作れることです。どんなに細い枝でも挿し木できる、名付けて「悪魔の挿し木法」です。欠点といえば、鉢上げ直後の苗が極小ということですかね。でもこれまた育苗農家さんに教えていただいた肥料をやればすぐに大きくなります。

 

春に挿し木して、鉢上げできたピンクレモネードが700本を超えました。最初に鉢上げした奥の方にある苗は肥料が効いていますので、どんどん大きくなっています。と言ってもスタートが貧相な枝ですから、まだまだ小さいです。

苗を売って私のお小遣いと晩酌代を死守したいと思います。

 

 

~ブルーベリー狩りについて~

配達などで私も妻も農園に不在のことが稀にあります。できれば直前でも結構ですので、お電話をいただけるとありがたいです(080-5126-9832 岡田)。メールでのご予約は前日までにお願い致します。

 

もともと欧米ではブルーベリーなどのベリー類はホームフルーツとして親しまれており、当園では肩肘張らずにベリーを楽しんでいただきたいという思いから、極力コストを抑え、その分入園料を安く設定しています。もちろん栽培については一切の妥協をしていません。すべて地植えで安心・安全な農薬不使用です。

 

なのでベリー以外には何一つ見栄えのする設備はありませんが、自分の家の裏庭感覚で気兼ねすることなく楽しんでいただければと思っています(日陰で休める休憩所はご用意しています)。他のお客様のご迷惑にならない限り、そして植えてある木にダメージを与えるような行為でない限り、飲食物の持ち込みなど、基本的に何でも自由の農園です。よかったらお好みに合わせてヨーグルトなどをご持参ください。