http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110802-00000891-reu-bus_all
アメリカにスコット・サムナ―という経済学者がいる。
彼のブログがいつも引用させていただいている「道草」ブログにあるので、機会があれば覗いていただけたら、と思う。彼の主張する名目GDP先物ターゲットは非常に興味深い。
サムナ―は昔風に言えば「マネタリスト」である。
前エントリーの夢見る親父様への返信にも書いたが、彼が為替について面白いことを言っている。
為替の決定には「経常収支ビュー」と「実質金利ビュー」がある。
しかし、自由な資本取引の隆盛で経常収支ビューはほとんど意味が消失した。
取引量に格段の差があり、為替を決定するのは実質金利である、と。
これは岩田規久男教授の「デフレと超円高」にも詳細に書かれてある。
高橋洋一教授も簡単な回帰分析で為替の決定要因はマネタリーベースの変化率による可能性が高いと言及している。
各国、デフレを避け2%程のマイルドなインフレに持っていきたいんだ。
ここで為替の増減は各国のインフレ誘導への本気度に依存すると言うことができると思う。
今回の円高はアメリカのデフォルト懸念による一時的なものと僕も考えていた。
しかし、デフォルト回避が正式に決まっても円はなかなか元に戻らないのである。
アメリカの最近の経済指標がすぐれない。
よってこのドル安はバーナンキ議長がQE3をすることを織り込んでいる可能性が高い。
対して、日本はどうか?
ぽんたろう様のコメにはトンカチ野田が少額の言いわけ介入を用意しているそうである。
こんなものは多分持って1週間だろう。
つまりインフレに対しての日米の本気度が違うのである。
アメリカは景気減速懸念が出れば即座に金融政策を行いインフレにコミットするだろうが、日本は緩和をしぶり思い切った円の通貨供給をしてこないと市場が予想している証拠であろう。
我々はこういういい加減な政府日銀を許容していいんだろうか?