量的緩和の実態 | グレッグのブログ

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馬渕澄夫議員のブログにあった量的緩和についての彼の見解です。

素晴らしいです。


日銀が量的緩和策として実施してきたと称する長期国債オペは
短期オペに過ぎなかったと言わざるを得ない。

そして、短期オペによる量的緩和は需要刺激効果をほとんど有
しないとされる。日銀が少なくとも行った量的緩和は残存期間
の短い国債が中心となっているためバーナンキFRB議長の言
うところの「ポートフォリオ・リバランス効果(日銀当座預金
は利息を生まないため、この残高が大きくなれば金融機関はよ
り有利な運用先を求めて企業への貸し出しや債券・株式投資な
どに資金を回し実体経済に影響を与える効果)」を期待しにく
い資産買い入れだったと言える。

 量的緩和の効果が定かではない、とする日銀の言い分はこう
したオペ上の問題をはらんでいることを忘れてはならない。



その通りです。

短期金利はゼロですので、こういう状況は貨幣も短期国債もほぼ代替的になる。

それを交換しても大きな効果は得られない。

長期国債でも残存期間が1年未満であれば、それは短期国債と変わらないわけです。

実態の資金量も大事なんですが、より大事なのは国民の予想なんです。

残存期間が1年であれば、市場はごく短期間しか量的緩和は行われないと判断します。

岩田先生が残存期間が5年以上の長期国債を買い切れ、と主張されるのは、市場が少なくとも5年は金融引き締めが来ないという予想をするのを促しているわけです。

そして4%程度の高めのインフレターゲットがあれば、企業も家計も銀行も生保もインフレに即した消費や投資活動を行うはずです。

それほど日本のデフレ予想は長期に固定化し、人々は名目支出をしないんです。

それが財政規律の棄損、若者の就職困難、自殺者の高止まりを生んでるわけです。

今、必要なのは、国民にインフレが来るという予想をさせて、名目支出を促すことなんです。