通貨切り下げ戦争は近隣窮乏化政策なのか? | グレッグのブログ

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変動相場制の下では各国は自国のインフレ率に責任を持たなければなりません。

自国が需要ショックのために、貨幣需要が高くなってデフレに陥りそうになった、とします。

当然、普通のマトモな中央銀行がある国は通貨供給量を増やしてデフレに陥らないように金融操作をするはずです。

だとすれば、他国が通常の金融政策ならその国の通貨は通貨安になります。

短期的には隣国は通貨高圧力を受けるので、近隣窮乏化しなるかもしれません。

しかし、隣国も黙っていないでしょう。

隣国も通貨供給を増やして対抗するはずです。

しかし、この競争はどこまで続くでしょうか?

両国とも適切なインフレ率までしか、通貨供給はできないのです。

この戦争はやがて終わりを告げるのです。

通貨切り下げ戦争なるものは存在しません。

どの国も自国が高邁なインフレになれば、そんな操作を継続することができないからです。


日本の中央銀行はトンデモです。

世界的な需要不足、デフレ懸念の時に、日本も普通に他国並みに通貨供給量を増やせば円高になどなりません。まさに日本が一番世界でデフレだと言うのに、ばかみたいに通貨の信認を口にしてボケーっとしてました。

それで直接の震源地でもない日本が一番の被害を被ったのです。


通貨安競争なるモノは自国のインフレが高邁になれば継続などできないのです。

また、自国の景気回復が遅れれば輸入が減り、それこそ近隣窮乏化になります。

日本は適切なインフレ率にし、今よりは円安にすることで、内需を盛り上げ輸入を増やすべきです。

それが近隣富裕化にもなるんです。