財政の持続性を担保するためには | グレッグのブログ

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名目GDP成長率を4-5%以上にすることと、名目GDP成長率目標が達成された暁に、基礎的財政収支を黒字化することである。


名目GDP成長率=実質成長率+インフレ率である。

日本の実質成長が1%であればインフレ率を4%に、2%であればインフレ率を3%にすればいい。

そして、その時基礎的財政収支を黒字化する。

これが唯一、財政を持続可能にする方法である。

まさに、これしかないのである。


現在の日本の実質成長率は0~1%である。今年はマイナスの可能性もある。

そしてインフレ率はゼロであろう。

名目GDP成長率はゼロかもしくはマイナスになる可能性がある。

これはここ20年間、政府と日銀が採用してきた政策なんだ。

事実、昨年の名目GDPは1991年と同じレベルである。全く名目成長していないのである。

これによってどういう現象が起こったか?

名目GDP成長率が4-5%以下では名目成長率<金利になる。

名目成長がゼロであり、国債残高のうちで巨額を占める長期国債の金利が約1.5%であるので0<1.5なのである。

さらに基礎的財政収支も小泉時代の一時期を除いて継続して赤字である。

これでは財政が大幅赤字に陥るに決まっているのである。


名目GDP成長率>金利になるには、名目GDP成長率が4-5%以上になる必要がある。

これは岩田規久男先生も指摘してるが、その相関係数は0.8と非常に強い正の相関がある。

世界先進12カ国の過去10年間のデータである。


つまり、日本の財政が持続的になるためには何をしなければならないんだろうか?

是が非でも名目成長率を上げるためにインフレ率を上げなければならないんだ。

デフレ下に増税しようものなら、間違いなく日本の財政は発散過程に突入する。

まずインフレ率を確保し、その後基礎的財政収支の黒字化を歳出削減、増税によって成し遂げる。

これが正に政府や日銀がやらなければならないことなのである。