世代間差別そして労働階級間差別 | グレッグのブログ

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そもそも不況の本質とは何であろうか?

ネット等、サーフィンすると、不況の本質の理解が進んでいないと思う。

大事な論点であるので、是非把握願いたい。

と、言っても僕は経済学者でもないし、専門家でもない。

非常にざっくりとした議論になってしまうことをお許し願いたい。


不況によって何が起きるか?

人々は需要ショックによって(例えばリーマンショック)、支出を控える。

そうすれば売り上げが減ってしまうだろう。

本来なら、需要と供給のバランスが崩れるので価格は低下し賃金も低下するはずである。

そうすれば再び需要が上昇し、好景気に向かっていくはずである。


しかし、そうはならない。

原因は名目賃金の下方硬直性である。

特に正規雇用者は労働組合の存在もあり、そう簡単には賃金を下げることができないのである。

公務員の給与も年金生活者の年金も税収が激減しているのに下げられないのである。

ここに資源配分の歪みが生じる。

どこに負の歪みが行くか?

非正規雇用などの立場の弱い労働者や新規に就職しようとしている若者に対してこの歪みは向かうのである。

であるならば、金融政策で金利を下げて企業の設備投資を増やしたり、貯蓄のインセンティブを下げ消費を促す政策が必要なのである。財政政策でおカネを直接ばら撒くことも必要なのである。

ここに安定化政策の必要性の根拠があるのだ。


日本は短期的不況が長期に続いているという、経済学者から見れば興味を喚起する症例らしい。

僕は何のことはない、安定化政策の完璧な失敗であると思っている。

金融財政政策、とくに金融政策が圧倒的に足りない。

過度のインフレ警戒が中央銀行によっってアナウンスされ、民間が需要を増やすインセンティブを失っている。

その一点に尽きると思う。


こういう短期的不況の継続は明らかに世代間、そして労働階級間差別を生んでいるのだ。

その幅広い認識の共有が必要ではないだろうか?