不況の原因は信用乗数の低下にある | グレッグのブログ

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貨幣数量理論 MV=PTである。

Mはマネーストック Vは貨幣の流通速度 Pは物価 Tは生産量

M=meとも書ける。

mはマネタリーベース eは信用乗数である。

マネタリーベースが信用創造で膨らんだ貨幣量がマネーストックである。

貨幣の流通速度とは貨幣が人から人へどのくらい移動したかを示している。


PTは名目GDPである。

マネーストックはここのところ微増に止まっている。

マネタリーベースは一時30兆円になった。

これは信用乗数が著しく低下していることを意味する。

つまり、貨幣を貸し出しで信用創造に回せばマネーストックは増えるはずである。


これは何を意味するか?

金融機関が貸し出しに回さずに貨幣を退蔵している。

日銀当座預金への需要が高い、貨幣需要が強いということである。

貨幣需要が弱いならば貨幣を貸し出しや株式、外債、不動産へ転換していくはずである。


金融機関の貨幣需要が強いということは、民間に資金需要がないということである。

つまり、民間が貨幣をその他の資産に換えるインセンティブがないということである。


今の不況の原因は左辺の貨幣の流通速度の低下と信用乗数の低下である。

それは上の式から明白である。

不況の原因は、消費が増えず貨幣が1か所に止まっていること(貨幣の流通速度の低下)、貸し出しが増えていないこと(信用創造の低下)が原因である。

それはどんな屁理屈をつけても覆すことはできない。

不況の本質は需要不足なのである。