貨幣錯覚 | グレッグのブログ

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A) インフレ率4%で給与が2%増える。

B) インフレ率0%で給与が2%減る。


どちらも実質所得から見れば結果は同じである。

しかし、人々の不満はB)のほうがはるかに高いだろう。

人間というのはある基準点に対して、利益で得られる満足より損失で被る苦痛の方が2倍高いのである。

そして日本のように20年デフレが続いた社会であれば、基準点は国民の意識にしみ込んでいるはずだ。

であれば、明らかにA)の政策を採用する方が賢明であろう。


公務員給与引き下げ交渉が始まったようだ。

唐突だが、現政府はアホである。

愚かにもB)の政策を堂々と実践しているんだ。

頭が悪いというか、バカ正直というか、経済を知らないというか・・・・。


しかし、インフレ税は不公平な税である。

貧困層にも富裕層にも同じだけ税金がかかる。

そこで上記のような貨幣錯覚を利用してみんなが笑顔でいられる所得の再分配をすればいいのである。


B)の政策を採用すれば不十分な賃下げしかできず、再分配も不十分に終わり、またも政策の失敗に終わるだろう。

名目の経済のパイを増やすことは消費が増え、所得が上がり、税収が増えることだ。

経済の名目値を上げることで、日本のかなりの部分の問題は解決に向かうはずだ。

もっともっと頭を使うべきだ。