デフレでは消費が減ります。確実です。
え?モノの値段が下がるから消費は増えるんじゃないの?と聞こえてきそうですが違います。
デフレというのは継続的に物価が下がっていく現象です。
可能であればモノはギリギリまで買わずに待ってみよう、そうすればもっと安く買えると予想できますから。
そういうときはモノの買い控えが起きます。
みんながそう考えると、消費が落ちます。
我々の所得の源泉は消費です。消費が落ちるということは我々の給与が落ちるということです。
給与が落ちるのですからますますモノは買えなくなります雇用も悪化します、悪いスパイラルです。
デフレでは借金の実質金利が高くなります。
例えば今回被災者にゼロ金利の融資が行われるそうです。
例えば100万円借りました。金利はゼロです。
でも1%のデフレでは貨幣価値が1%上がるので、1年後の100万円は現在より1%価値が高くなります。
つまりデフレの分だけ、実質の債務を負担しているのと同じです。
経済学的にはデフレでは債務者から債権者への所得移転が起こると言います。借金してる方が不利です。
これではいくら低金利でも借金などしません。
借金が膨らまなければ、我々の名目の給与は増えません。
つまり投資の減少が起きます。
デフレでは円高になります。
各国が低インフレに誘導しているのに対して、日本はデフレ誘導ですから、円の流通量は減っていきます。
外国の通貨の流通量が増えていくのに対して円流通量が減るのですから、これは円の希少性が高くなって円高になるに決まってます。
円高になれば輸出は減少、しかし、輸入は安いものが溢れますので国民全体の所得低下にも関わらず輸入はそれほど減りません。純輸出が減少します。
我々の所得=個人消費+設備投資+純輸出+政府支出なのです。
デフレでは最初の三項目が減るのがおわかりいただけると思います。
それで政府支出を増やして所得を下げないようにしてきたのが日本の経済対策の歴史なんです。
そして国の借金が・・・・とか、言ってる。お笑いです。
まず、最初にすべきなのがデフレの脱却なんですよ。最初の三項目を増やすように誘導することが一番の景気対策なのは、すぐにおわかりいただけるでしょう。
こういうだれでも簡単にわかることが伝えられていない。これこそが問題なのです。